対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。
子ども用の歯ブラシは種類が多く、どれを選べばよいか迷う保護者が多くいらっしゃいます。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)の歯科医院でも、「大きさは合っていますか」という質問をよくいただきます。道具が合っていないと、どれだけ時間をかけても届かない場所が残ります。このページでは、年齢ごとのサイズの目安、自分磨き用と仕上げ磨き用の違い、生えている歯によって必要な形が変わる
同じ年齢でも、口の中の状態は一人ひとり違います。歯ブラシは、年齢よりも「今どの歯が生えているか」に合わせます。 前歯だけの時期は、小さなヘッドで前面をなでるように磨きます。この段階では時間も短くて構いません。 奥歯が生えてくると、届く長さが必要になります。奥歯の噛む面には深い溝があり、ここに毛先を入れるには、まっすぐ入る角度が取れることが条件になります。 生え替わりが始まると、乳歯と永久歯が混ざり、高さがそろわなくなります。段差ができた部分は、大きなヘッドでは素通りします。この時期こそ、ヘッドを小さいまま保つ意味があります。 特に6歳ごろに生えてくる第一大臼歯は、乳歯の奥にあり、生えかけのあいだは周りより背が低い状態が続きます。上から当てても届かないため、横から入れる角度が必要です。この時期の磨き方は小学生の歯磨き|6歳臼歯と生え替わり期の磨き残しポイントで解説しています。 生え替わりの流れそのものは乳歯から永久歯への生え替わり|時期・注意点・トラブル別の対処にまとめています。保管と衛生の扱い
歯ブラシは、使った後の扱いでも持ちが変わります。 使い終わったら、流水で毛の根元まで洗います。歯磨き剤や汚れが残ると、毛が固まって広がりやすくなります。 水気を切って、毛先を上にして立てて保管します。ヘッドが触れ合わないよう、家族の歯ブラシと間隔を空けてください。菌の受け渡しを減らす意味があります。 コップに伏せて入れる、キャップをかぶせたまま保管するといった方法は、乾きにくくなるため避けます。 洗面所が湿気やすい場合は、風通しのよい場所へ移すだけでも違います。 熱湯をかける、漂白剤に浸けるといった処理は必要ありません。毛の材質を傷め、かえって早く広がります。洗って乾かす、これで十分です。 家族の歯ブラシと区別がつくよう、色や置き場所を決めておくと取り違えを防げます。虫歯の菌の受け渡しについては虫歯は人にうつる?隣の歯・家族への広がり方と放置が招くことで扱っています。 交換の時期を整理します。
先に押さえておきたい点
- 自分磨き用と仕上げ磨き用は、役割が違うため2本を使い分ける
- ヘッドの大きさの目安は、上の前歯2本分の幅
- 毛のかたさは「ふつう」か「やわらかめ」。かためは選ばない
- 交換の目安は1か月に1回。毛が広がったら期間内でも交換する
- 電動歯ブラシは、仕上げ磨きの代わりにはならない
- 道具が合っていても、届かせなければ結果は変わらない
| 時期 | ヘッドの目安 | 選ぶときの要点 |
|---|---|---|
| 0〜1歳 | 前歯1〜2本分 | のどを突かない安全プレート付き。本人用は握る練習が中心 |
| 1〜3歳 | 前歯2本分 | 奥歯が生えたら奥に届く長さを確認。柄は保護者が持ちやすい形 |
| 3〜6歳 | 前歯2本分 | 自分磨き用は短く太い柄、仕上げ用は細く長い柄 |
| 6歳〜 | 前歯2本分よりやや大きめ | 生えかけの6歳臼歯に届くよう、ヘッドは小さめを保つ |
自分磨き用と仕上げ磨き用を分ける理由
2本必要なのか、と尋ねられることがありますが、役割がまったく違います。 自分磨き用は、お子さんが自分で握って動かすためのものです。柄が短く太く、握りやすい形をしています。安全のため、のどを突かないよう板が付いているものもあります。 この歯ブラシで、汚れをきちんと落とすことは期待していません。目的は、口に歯ブラシを入れることに慣れる、自分でやるという習慣をつくることです。 仕上げ磨き用は、保護者が持って使うものです。柄が細く長く、鉛筆のように持てます。ヘッドは小さめで、奥歯の裏や生えかけの歯にも届きます。 汚れを落とすのは、こちらの役割です。だからこそ、こちらのサイズ選びが結果を左右します。 1本で兼用しようとすると、どちらの目的にも合わなくなります。値段の差はわずかなので、分けることをおすすめしています。ヘッドの大きさの決め方
目安は、上の前歯2本分の幅です。 これより大きいと、奥歯のいちばん奥に届きません。口の奥は狭く、ヘッドが大きいと入る角度が限られます。特に、6歳ごろに生えてくる第一大臼歯は、乳歯の奥にあるため、大きなヘッドでは届きません。 また、大きなヘッドは面で当たるため、歯と歯ぐきの境目に毛先を当てるのが難しくなります。小さいほうが、狙った場所に当てられます。 年齢表示は目安として役立ちますが、それだけで決めないでください。同じ年齢でも口の大きさには差があります。実際に口に入れて、奥歯の奥まで入るかを確かめてください。 迷ったときは、小さいほうを選びます。小さくて困ることはほとんどありませんが、大きくて届かないことは頻繁に起こります。毛のかたさと毛先の形
かたさは「ふつう」か「やわらかめ」を選びます。 かためは、汚れが落ちる感じがするため好まれることがありますが、子どもには向きません。歯ぐきを傷つけ、痛みから歯磨き自体を嫌がる原因になります。生えかけの歯の周りは特に敏感です。 やわらかめは、歯ぐきに炎症があるとき、生えたての歯があるときに向きます。ただし、やわらかすぎると汚れが落ちにくくなるため、状態が落ち着いたら「ふつう」に戻します。 毛先の形は、平らにそろっているものが基本です。山型やギザギザのものもありますが、子どもの場合、毛先を狙った場所に当てる練習という意味では、平らなものが分かりやすくなります。 毛の密度は、多すぎないほうが扱いやすくなります。密度が高いと、毛が広がらず歯と歯の間に入りにくくなるためです。
柄の形と持ちやすさ
自分磨き用は、握って持つ形を選びます。手のひら全体で握るため、太めで滑りにくい柄が向いています。曲がっているものより、まっすぐなものが扱いやすくなります。 仕上げ磨き用は、鉛筆のように持てる細い柄を選びます。細かく角度を変えられ、力の入れすぎも防げます。 仕上げ磨きでは、力を入れないことが大切です。強く当てると、毛先が寝てしまい、かえって汚れが落ちません。歯ぐきも傷つきます。目安は、毛先が曲がらない程度の軽い力です。 柄が長いと、奥歯を磨くときに口の外で手を動かせるため、視界が確保できます。短い柄だと、手が邪魔になって見えにくくなります。 キャラクターが描かれたものは、お子さんの意欲につながることがあります。自分磨き用に使い、仕上げ用は機能で選ぶ、という分け方が現実的です。交換の時期
1か月に1回が目安です。 見た目で判断する方法もあります。歯ブラシを裏から見て、毛がヘッドの外にはみ出して見えたら交換です。この状態では、毛先が寝ているため、狙った場所に当たりません。 子どもは大人より早く毛が広がります。噛んでしまう、力の加減が難しい、といった理由からです。噛み癖のあるお子さんでは、2週間で広がることもあります。 毛が広がった歯ブラシは、汚れを落とす力が大きく下がります。時間をかけても結果が変わらないため、交換のほうが早道です。 体調を崩した後も、交換の目安になります。細菌やウイルスが残っている可能性を考えると、治った時点で新しいものにするのが安心です。 まとめ買いをしておくと、交換のタイミングを逃しにくくなります。月初めに替える、と決めておく方法もあります。電動歯ブラシはどうか
使ってはいけないものではありません。ただし、期待できることと、できないことがあります。 電動歯ブラシは、毛先が当たっている場所の汚れを効率よく落とします。手で細かく動かす必要がないため、動かし方が身についていない年齢でも一定の効果が出ます。 一方で、当たっていない場所は落ちません。奥歯の裏、歯と歯ぐきの境目、生えかけの歯といった難しい場所に届かせるのは、電動でも手用でも同じ課題です。 そして、歯と歯の間には、電動でも入りません。フロスが必要な点は変わりません。使い方は子どものフロスはいつから|奥歯の間の虫歯を防ぐ使い方で解説しています。 子どもが自分で使う分には、意欲につながる場面があります。ただし、仕上げ磨きは手用のブラシで行うことをおすすめしています。細かい角度の調整がしやすく、力の加減も伝わりやすいためです。 大人の電動歯ブラシの選び方は電動歯ブラシの選び方と正しい使い方|手磨きとの違いを歯科医が解説で扱っています。歯磨き剤との組み合わせ
歯ブラシと同じく、年齢に合ったものを選びます。 フッ素の濃度と使う量は、年齢によって目安が決まっています。うがいができない時期は、飲み込んでも差し支えない量にとどめます。詳しくはフッ素入り歯磨き粉の選び方と使い方|1450ppmと年齢別の量・うがいの回数を参考にしてください。 乳幼児期に絞った歯磨き粉の始めどき、飲み込みの考え方、ジェルや味の選び方は子どもの歯磨き粉はいつから・どれを選ぶかにまとめています。 味は、続けやすさに直結します。嫌がる場合は、無理に同じものを使わず、変えてみてください。 泡立ちが強いものは、口の中が泡だらけになり、磨いた気になりやすくなります。子ども用は泡立ちが控えめなものが多く、その点でも扱いやすくなっています。 歯科で塗るフッ素とは、濃度も目的も異なります。両方を組み合わせるのが基本です。塗布については子どものフッ素塗布|頻度・効果・家庭でのフッ素との違いにまとめています。道具が合っていても足りない場合
歯ブラシを替えたのに虫歯ができる、という相談を受けることがあります。 道具は前提であって、それだけで結果が決まるわけではありません。届かせているかどうかが、その先の分かれ目です。 汚れが残りやすいのは、奥歯の噛む面の溝、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目の三か所です。この三か所に毛先が当たっているかを、鏡や染め出し剤で確認すると分かります。 歯と歯の間は、歯ブラシでは届きません。フロスが必要です。 食べる回数も同時に見ます。清掃だけで補いきれないほど回数が多ければ、結果は出にくくなります。考え方は子どものおやつと虫歯|回数・時間・ジュースの与え方にまとめました。 磨く回数とタイミングの組み立て方は子どもの歯磨きは1日何回・いつ磨くかで解説しています。 なりやすさの背景については虫歯になりやすい子の特徴|だ液・菌・生活習慣でどこまで決まるかで扱っています。嫌がって持たせられないとき
道具を替えるだけで解決することもあります。 大きすぎるヘッドが口に当たって痛い、毛がかたくて歯ぐきに刺さる、といった物理的な理由で嫌がっている場合があります。小さく、やわらかいものに替えると、あっさり受け入れることがあります。 味が苦手で歯磨き剤を嫌がっている場合は、しばらく何もつけずに磨く方法もあります。歯ブラシに慣れてから、少量ずつ足していきます。 それでも難しい場合は、道具の問題ではなく、関わり方の工夫が必要です。進め方は子どもが歯磨きを嫌がる|泣かせずに磨く工夫と発達の理解で扱っています。 赤ちゃんの時期の始め方は赤ちゃんの歯のケア|歯が生え始めたらすること・ガーゼ磨きにまとめています。歯ブラシに移る前の段階から、無理のない形で進めてください。
相談したほうがよい場合
次のような場合は、歯科で相談してください。- どのサイズを選べばよいか分からない
- 歯ブラシが2週間ほどで広がってしまう
- 磨いているのに、歯ぐきが赤い、血が出る
- 奥歯の奥まで歯ブラシが入らない
- 歯ブラシを口に入れると痛がる、えづく
- 道具を替えても虫歯が繰り返しできる