対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。
親知らずの抜歯にはどのくらい時間がかかるのか。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)や愛知・東海の方から、仕事の合間に受けられるかというご相談をいただきます。歯を抜く操作そのものは、まっすぐな歯なら数分、横向きに埋まった歯でも30分から1時間ほどです。ただし来院から会計までを含めた滞在時間はこれより長く、当日の予定を組むときはそちらを基準にする必要があります。このページでは、難易度別の目安と予約の取り方を整理します。
先に結論
- 抜く操作そのもの:まっすぐな上の歯で5〜15分、横向きの下の歯で30〜60分
- 来院から会計まで:おおむね60〜90分をみておく
- 時間の差を生むのは、生え方・骨の硬さ・口の開きやすさの三点
- 初診の日に抜くとは限らない。検査と説明の日を分ける医院が多い
- 抜歯後すぐに人と会う予定は入れないほうがよい
- 難症例では時間を読みにくい。余裕のある日を選ぶ
抜歯全体の流れは
親知らず抜歯の流れと術後の痛み・腫れの経過にまとめています。ここでは時間の見積もりと予約の組み方に絞って説明します。
難易度別の目安を並べます。
| 歯の状態 | 処置の時間 | 行われること |
| 上・まっすぐ生えている | 5〜15分 | 麻酔してそのまま抜く |
| 下・まっすぐ生えている | 10〜20分 | 骨を少し削ることがある |
| 下・斜めに傾いている | 20〜40分 | 歯ぐきを開き、歯を分割する |
| 下・横向きに埋まっている | 30〜60分 | 骨を削り、分割して取り出す |
※あくまで目安です。骨の硬さや口の開きやすさによって前後します。
処置時間と滞在時間は別のもの
「30分で終わります」と言われた場合、それは抜く操作の時間です。医院にいる時間はもっと長くなります。
来院してから受付を済ませ、問診で当日の体調を確認します。血圧を測る医院もあります。処置室に入ってから、麻酔をして効くまでに5分から10分かかります。
抜いた後は、ガーゼを噛んで止血を確認する時間が必要です。出血の状態によっては10分から20分ほど座って待ちます。その後、術後の注意説明を受け、薬の処方と会計があります。
これらを合わせると、まっすぐな歯でも1時間前後、難しい歯では1時間半をみておくと安心です。当日の予定は、この滞在時間を基準に組んでください。
時間の差を生む三つの要素
同じ「親知らずの抜歯」でも、時間の幅が広いのには理由があります。
第一に、生え方です。まっすぐ生えて歯冠がすべて出ている歯は、そのまま持ち上げれば外れます。横向きに埋まっている歯は、歯ぐきを開き、覆っている骨を削り、歯を数個に分割してから取り出します。工程の数が違います。
第二に、骨の硬さです。骨に弾力があれば歯は動きますが、緻密な骨では動きません。動かない場合は削る量が増え、その分だけ時間が延びます。年齢との関係は
親知らずを抜くなら何歳までがよい?年齢で変わる難易度と回復で扱っています。
第三に、口の開きやすさです。開口量が小さいと器具の入る角度が限られ、操作に時間がかかります。顎関節に不調がある方、以前から口が開きにくい方は、事前に伝えておいてください。
埋まった歯の処置の内容は
横向き・埋まっている親知らず(埋伏智歯)の抜歯|難易度と流れに、上下の違いは
上の親知らずと下の親知らずの違い|抜歯の難易度・腫れ・痛みにまとめています。
初診の日に抜けるのか
初診でそのまま抜歯になるかどうかは、状況と医院の方針によります。
強い痛みや腫れがある場合は、まず症状を抑える処置を優先します。腫れている最中は抜けないため、この日は洗浄と投薬になります。理由は
腫れているときに親知らずは抜けない?炎症が治まるまで待つ理由をご覧ください。
症状がなく、生え方が単純で、レントゲンで神経との距離に余裕がある場合は、その日のうちに抜けることがあります。
一方、CTでの確認が必要な場合、持病や服用中の薬の確認が必要な場合は、日を改めます。薬の伝え方は
抜歯前に伝えるべき薬と持病|抗血栓薬・骨粗しょう症治療薬の注意にまとめました。
「今日抜けるかどうか」を事前に知りたい場合は、予約の電話の際に症状と希望を伝えておくと、医院側も時間を確保しやすくなります。
予約はいつの時間帯に取るか
時間帯によって、その後の過ごしやすさが変わります。
午前中の早い時間は、当日中に出血や痛みの状態を確認しやすいという利点があります。何かあった場合に、その日のうちに連絡が取れます。
夕方の遅い時間は、抜歯後にそのまま帰宅して休めるという利点があります。ただし、夜間に出血が続いた場合、医院が閉まっている時間帯にあたります。
金曜日や連休前も同様です。翌日以降に相談したくなったときに医院が開いていません。心配な方は、翌日が診療日である曜日を選んでください。
腫れが最大になるのは翌日から翌々日です。人と会う予定、発表や面接などは、この期間を外して組んでください。腫れの経過は
親知らず抜歯後の腫れはいつまで続く?ピークの時期と引かないときの受診目安で扱っています。
抜歯後の予定を入れてよいか
抜いた当日は、予定を入れないことをお勧めします。
麻酔が切れるまで2時間から3時間ほどかかります。この間は口の感覚が鈍く、食事も会話もしにくい状態です。麻酔が切れる時間の目安は
歯科の麻酔はいつ切れる?時間の目安と食事・仕事・入浴の注意点をご覧ください。
デスクワークであれば午後から出勤する方もいますが、体を使う仕事、人前で話す仕事は避けたほうが無難です。血のめぐりが良くなると出血や腫れが強まります。
学生の方は、部活動や実技のある日を外してください。当日の準備は
親知らず抜歯の前日・当日の準備|食事・睡眠・服装・持ち物に、その後の食事は
親知らず抜歯後の食事|当日から1週間で食べられるもの・避けたいものにまとめています。
抜歯以外にかかる通院回数
抜歯は一度で終わる処置ではありません。前後の通院も予定に入れておいてください。
まず、検査と説明の日があります。次に抜歯当日。そして1週間ほど後に、傷の状態を確認して糸を抜く日があります。抜糸については
親知らず抜歯の抜糸はいつ?痛み・当日の過ごし方と糸が取れたときの対処をご覧ください。
複数本ある場合は、この流れを本数の組み方に応じて繰り返します。分け方は
親知らずを抜く順番と回数|4本まとめて・片側ずつの決め方を参考にしてください。
名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)や愛知・東海の方は、通勤・通学の途中にある医院を選ぶと、この複数回の通院が続けやすくなります。会計にかかる費用は
親知らず抜歯の当日はいくら持っていけばよい?会計の内訳と支払い方法にまとめました。
当日の時間配分の例
実際に医院で過ごす時間の内訳を、横向きの下の親知らずを抜く場合で示します。
受付から問診票の記入、当日の体調確認までが10分ほど。処置室に案内され、消毒と麻酔をして効くまでに10分ほど。ここまでで20分が経過します。
抜く操作そのものが30分から40分。歯ぐきを開き、覆っている骨を削り、歯を分割して取り出し、傷口を洗って縫うという流れです。
その後、ガーゼを噛んで止血を確認する時間が10分から20分。術後の注意説明と処方箋の受け取りで5分から10分。会計で5分ほど。
合計するとおよそ80分から100分になります。まっすぐな上の歯であれば、抜く操作が10分程度になるため、全体で50分から60分に短縮されます。
このあと処方箋を持って薬局に立ち寄る時間も必要です。院内で薬を出す医院であればその分は省けます。
待ち時間を短くする工夫
滞在時間を少しでも短くしたい場合、いくつかの方法があります。
予約は、その日の診療開始直後か、昼休み明けの最初の枠を選んでください。前の患者の処置が延びる影響を受けにくい時間帯です。
問診票は、可能であれば事前に記入しておきます。医院のウェブサイトからダウンロードできる場合や、初診の予約時に送ってもらえる場合があります。
お薬手帳や保険証は、受付ですぐ出せるように用意しておいてください。探す時間が積み重なります。持ち物の一覧は
親知らず抜歯の前日・当日の準備|食事・睡眠・服装・持ち物にまとめました。
なお、処置そのものを急がせることはできません。止血の確認を省くと、帰宅後に出血が続く原因になります。出血への対処は
抜歯後の出血が止まらないときの対処|正常な範囲と受診が必要なサインをご覧ください。
仕事や学校を休む日数の目安
多くの方は、抜歯の翌日から通常の生活に戻れます。ただし内容によって判断は変わります。
デスクワークであれば、翌日から出勤している方が大半です。腫れが見た目に出ることはありますが、業務に支障が出ることは多くありません。
人前で話す仕事、接客のある仕事では、翌日から翌々日を避けたほうが無難です。腫れが最大になる時期にあたり、口が開けにくく話しづらいことがあります。
体を使う仕事、力を入れる作業がある仕事では、当日と翌日は控えてください。血のめぐりが良くなると出血や腫れが強まります。
学生の方は、部活動や体育のある日を外してください。試験期間も避けたほうがよいでしょう。痛みで集中しにくい日が出ることがあります。
なお、まれに腫れが強く出て、口が大きく開かない日が続くことがあります。開口障害の経過は
親知らず抜歯後に口が開けにくい|開口障害が起きる理由と戻るまでの目安で扱っています。年齢による回復の違いは
親知らずを抜くなら何歳までがよい?年齢で変わる難易度と回復を参考にしてください。
所要時間を事前に聞いておく意味
予約の際に「どのくらいかかりますか」と尋ねておくと、当日の予定が立てやすくなります。
このとき、処置時間と滞在時間の両方を聞いてください。「30分です」という答えが、どちらを指しているのかで話が変わります。滞在時間を基準に予定を組めば、会計の途中で次の予定に遅れるということが避けられます。
あわせて、その日に抜くのか、検査と説明だけなのかも確認しておいてください。初診で抜けると思って半日空けていたのに検査だけだった、あるいはその逆というすれ違いを防げます。
また、複数本を予定している場合は、次の来院までの間隔と全体で何回かかるのかも聞いておいてください。1か月から1か月半にわたる計画になることが多く、仕事や学業の予定と重ねて考える必要があります。分け方は
親知らずを抜く順番と回数|4本まとめて・片側ずつの決め方を参考にしてください。
なお、生え方によっては当日まで正確な時間が読めないこともあります。とくに深く埋まった歯では、開けてみないと分からない要素が残ります。難症例の内容は
横向き・埋まっている親知らず(埋伏智歯)の抜歯|難易度と流れにまとめています。
麻酔が切れるまでの時間も予定に入れる
処置が終わっても、その日はまだ普段どおりには過ごせません。
局所麻酔の効果は、下の奥歯では2時間から3時間ほど続きます。上の場合はもう少し短くなります。このあいだは唇と舌の感覚が鈍く、食事も会話もしにくい状態です。
感覚がないまま食べると、頬の内側や舌を噛んでも気づきません。麻酔が切れるまでは食事を避けてください。飲み物は、熱くないものであればかまいません。
仕事に戻る場合も、この時間を見込んでおいてください。人と話す場面では、発音がはっきりしないことがあります。
また、麻酔が切れるころから痛みが出はじめます。処方された痛み止めは、痛みが強くなってからではなく出はじめた段階で飲むほうが効きます。帰宅の途中で薬局に寄り、早めに手元に用意しておいてください。
麻酔が切れる時間の目安と、そのあいだの過ごし方は
歯科の麻酔はいつ切れる?時間の目安と食事・仕事・入浴の注意点にまとめています。
もうひとつ、抜歯当日は車やバイクでの来院を避けたほうがよい場面があります。局所麻酔だけであれば運転に支障はありませんが、静脈内鎮静法を使う場合は帰りの運転ができません。使うかどうかを事前に確認し、必要であれば公共交通機関を選ぶか、迎えを頼んでおいてください。麻酔の方法は
親知らず抜歯の麻酔|局所麻酔・静脈内鎮静法の違いと選び方で扱っています。
なお、抜歯当日に他の歯の治療を同時に行うことは、通常ありません。傷口の管理を優先するためです。まとめて済ませたい場合は、抜歯の前か抜糸のあとに組んでもらってください。
当日の予定は、余裕をもって組んでおいてください。抜歯後の体調は個人差があります。
よくある質問
親知らずの抜歯にはどのくらい時間がかかりますか
抜く操作そのものは、上のまっすぐな歯で5〜15分、下のまっすぐな歯で10〜20分、下の横向きに埋まった歯で30〜60分が目安です。ただし受付、麻酔が効くまでの待ち時間、止血の確認、術後の説明と会計を含めると、医院での滞在時間は60〜90分ほどになります。骨の硬さや口の開きやすさによって、この幅のなかで前後します。
仕事の昼休みに抜歯を受けられますか
おすすめしません。処置時間が短くても滞在時間は1時間前後になり、麻酔が切れるまでさらに2〜3時間かかります。この間は口の感覚が鈍く、食事も会話もしにくい状態です。デスクワークであれば午後から戻る方もいますが、当日は予定を空けておくほうが安心です。体を使う仕事や人前で話す仕事の場合は、とくに余裕をみておいてください。
初診の日にそのまま抜いてもらえますか
状況によります。症状がなく生え方が単純で、レントゲンで神経との距離に余裕がある場合は当日抜けることがあります。一方、腫れている場合はまず症状を抑える処置になります。CTでの確認や、持病と服用中の薬の確認が必要な場合も日を改めます。予約の電話の際に症状と希望を伝えておくと、医院側も時間を確保しやすくなります。
予約は何時ごろに取るのがよいですか
午前中の早い時間か、翌日が診療日である曜日をおすすめします。午前中であれば、出血や痛みの状態をその日のうちに相談できます。金曜日や連休前は、翌日以降に相談したくなったときに医院が閉まっているため、心配な方は避けてください。夕方の遅い時間は、そのまま帰宅して休める代わりに夜間の相談がしにくくなります。
処置時間が予定より延びることはありますか
あります。骨が予想より硬い場合、歯の根の形が画像から読み取った形と違った場合、口が開きにくい場合などです。とくに横向きに埋まった歯では時間を読みにくいため、その日は余裕のある予定を組んでおいてください。予定が詰まっている日は避けるのが無難です。予定が詰まっている日は避け、余裕のある日を選んでおいてください。
抜歯の翌日から普通に生活できますか
多くの方は日常生活を送れますが、腫れが最大になるのは翌日から翌々日です。頬が張って口が開けにくく、見た目にも分かることがあります。人と会う予定、発表や面接などはこの期間を外してください。体を使う運動も、血のめぐりが良くなり腫れが強まるため控えます。在宅勤務ができる方は、その日程に合わせると負担が軽くなります。
抜歯以外に何回通院しますか
一般的には三回です。検査と説明の日、抜歯当日、そして1週間ほど後の抜糸と経過確認の日です。複数本ある場合は、この流れを組み方に応じて繰り返します。通勤や通学の経路上にある医院を選ぶと、複数回の通院が続けやすくなります。複数本ある場合は、この流れを本数の組み方に応じて繰り返すことになります。
麻酔が効くまでどのくらい待ちますか
5〜10分が目安です。下の奥歯では、あごの神経の根元近くに麻酔をするため、効き始めるまでに時間がかかることがあります。唇や舌のしびれが出てから処置を始めます。炎症が強い部位では効きにくくなることがあり、追加で麻酔をすることもあります。唇や舌のしびれが出たことを確認してから、処置が始まります。
まとめ
親知らずの抜歯にかかる時間は、生え方によって大きく変わります。抜く操作そのものは、上のまっすぐな歯で5〜15分、下のまっすぐな歯で10〜20分、下の斜めに傾いた歯で20〜40分、下の横向きに埋まった歯で30〜60分が目安です。差を生むのは三つの要素です。第一に生え方で、まっすぐな歯はそのまま持ち上げれば外れますが、埋まった歯は歯ぐきを開き、骨を削り、歯を分割して取り出すという工程が加わります。第二に骨の硬さで、緻密な骨では歯が動かず、削る量が増えます。第三に口の開きやすさで、開口量が小さいと器具の角度が限られます。ただし予定を組むときに基準にすべきなのは、処置時間ではなく滞在時間です。受付、麻酔が効くまでの5〜10分、止血の確認、術後の説明と会計を含めると、医院にいるのは60〜90分ほどになります。さらに麻酔が切れるまで2〜3時間かかるため、当日は予定を空けておくことをお勧めします。予約は、午前中の早い時間か、翌日が診療日である曜日が安心です。腫れが最大になるのは翌日から翌々日なので、人と会う予定や発表のある日はこの期間を外してください。また、抜歯は一度で終わる処置ではなく、検査と説明の日、抜歯当日、1週間後の抜糸と経過確認という三回の通院が一般的です。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)や愛知・東海の方は、通勤・通学の経路上にある医院を選ぶと続けやすくなります。全体の流れは
親知らず抜歯の流れと術後の痛み・腫れの経過、親知らず全般は
親知らずの抜歯|抜くべき基準・流れ・費用を解説にまとめています。
参考・出典
- 日本口腔外科学会「智歯の抜歯に関する診療ガイドライン」
- 日本歯科麻酔学会「歯科診療における局所麻酔の指針」
- 日本歯科医師会「歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020」
- 厚生労働省「診療報酬点数表(歯科)」