子どもの歯磨きで血が出る|歯肉炎のサイン・磨き方の見直し・受診が必要なケース

対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。

更新日:2026年9月11日監修:村井亮介(歯科医師・DDS, MSD/日本補綴歯科学会 会員)

子どもの歯磨きで血が出ると、強く磨きすぎたのか、それとも歯ぐきの病気なのかと不安になります。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)の診療の場でも、仕上げ磨きのときに歯ブラシに血がついたという相談は、小学生の保護者の方から特に多く寄せられます。子どもの歯ぐきの出血は、その多くが磨き残しによる歯肉炎(しにくえん:歯ぐきの炎症)で、磨き方を見直せば1〜2週間で落ち着くことがほとんどです。このページでは、子ども特有の原因、家庭でまず試すこと、受診したほうがよい目安、歯科医院で行うことを整理します。

仕上げ磨きの歯ブラシに少量の血がついているのを見つけた保護者と子どものイラスト

まず知っておきたいこと

  • 子どもの歯ぐきの出血は、磨き残しによる歯肉炎が大半。歯を支える骨まで進む歯周炎は子どもではまれ
  • 血が出る場所は「磨けていない場所」の目印。避けて磨くと炎症が続き、かえって出血が長引く
  • やわらかめの歯ブラシで歯と歯ぐきの境目を軽い力で磨き、1〜2週間で変化を見る
  • 生え替わりの時期、口呼吸、思春期のホルモンの変化でも出血しやすくなる
  • 2週間以上続く、腫れや膿、痛み、歯のぐらつきがあるときは受診する
  • 歯科では清掃と歯石の除去、磨き方の指導を行う。家庭での再発予防が仕上げになる
出血は仕上げ磨きのときに見つかることがほとんどです。年齢ごとの仕上げ磨きの続け方は仕上げ磨きのやり方といつまで続ける?年齢別のコツで扱っています。ここでは「血が出た」という場面に絞って進めます。 出血の出方から、原因のあたりをつけるための整理です。
考えられる原因出血の出方・歯ぐきの様子まず行うこと
磨き残しの歯肉炎境目が赤く丸く腫れ、磨くと少量の血。決まった場所に出る境目をやわらかめの歯ブラシで磨き、1〜2週間で変化を見る
生え替わり期の歯ぐきぐらつく乳歯や生えかけの永久歯の周りだけ出る歯ブラシを縦に使い、一本ずつ当てる
強すぎるブラッシング歯ぐきは腫れず、こすった跡が白っぽい。根元が見えてくるかたさを変え、力を抜いて小刻みに動かす
口呼吸による乾燥上の前歯の歯ぐきが乾いて赤い。朝に口が乾く鼻づまりの有無を確認し、歯科で相談する
思春期性歯肉炎小学校高学年〜中学生で全体に腫れやすい磨き方を見直し、定期検診で確認する
歯石・詰め物の段差磨き方を直しても同じ場所で続く家庭では落とせないので歯科で除去する
※あくまで目安です。複数の原因が重なっていることもあり、見た目だけでの判断は難しい場合があります。

子どもの歯ぐきから血が出る主な原因

出血の原因は一つではありませんが、頻度には大きな差があります。順に見ていきます。 最も多いのは、磨き残しによる歯肉炎です。歯と歯ぐきの境目に歯垢(しこう:細菌のかたまり)が残ると、歯ぐきが赤く腫れ、少しの刺激で血が出るようになります。子どもの歯ぐきは大人より反応が早く、数日の磨き残しでも赤みが出ることがあります。 二つ目は、生え替わりの時期の歯ぐきです。乳歯がぐらついている周り、永久歯が頭を出しかけている場所は、歯ぐきが薄く不安定で、磨きにくいうえに傷つきやすくなっています。 三つ目は、強すぎるブラッシングです。かための歯ブラシでごしごし磨くと、歯ぐきの表面が削れて血が出ます。この場合、歯ぐきは腫れておらず、こすった跡のように白っぽくなることがあります。 四つ目は、口呼吸による乾燥です。口を開けて寝ている、日中もぽかんと開いていることが多いお子さんでは、上の前歯の歯ぐきが乾いて赤く腫れ、出血しやすくなります。 五つ目は、思春期性歯肉炎です。小学校高学年から中学生にかけて、ホルモンの変化で歯ぐきが腫れやすくなる時期があります。同じ磨き方をしていても、この時期だけ出血が増えることがあります。 これらの原因のうち、大半は磨き残しが土台にあります。ほかの要因があっても、磨き方を整えることで軽くなるのが共通点です。

「血が出るから磨かない」が逆効果な理由

血が出ると、その場所を触るのが怖くなり、避けて磨くようになります。お子さん自身も痛がるため、保護者の方も遠慮しがちです。しかし、これが最も出血を長引かせます。 血が出ているのは、そこに歯垢が残り、歯ぐきが炎症を起こしているからです。避けて磨けば歯垢はそのまま残り、炎症は続き、次に触れたときにまた血が出ます。 逆に、出血している場所こそ丁寧に磨けば、歯垢が減り、炎症が引き、数日から1〜2週間で血は止まっていきます。血が出る場所は「磨けていない場所の目印」と考えてください。 診療の場でも、出血が怖くて前歯の裏や奥歯の内側を避けていたという例によく出会います。筆者の考えでは、子どもの歯ぐきの出血の多くは、磨く場所の偏りが原因です。避けていた場所を磨き始めると、最初の数日は血が出ますが、それは炎症のある歯ぐきに触れているだけで、傷をつけているわけではありません。 一方で、痛みが強くて磨けない、触れるだけで大量に出る、という場合は次の受診の目安に当てはまるので、無理に続けず受診してください。

家庭でまず2週間試すこと

出血に気づいたら、次の点を見直して1〜2週間続け、変化を見ます。 一つ目は、歯ブラシのかたさです。かためやふつうを使っている場合は、やわらかめに替えます。毛先が広がっている歯ブラシは、力が均等にかからず歯ぐきを傷つけるため、この機会に交換してください。ヘッドの小さいものが境目に届きやすくなります。選び方の詳細は子ども用歯ブラシの選び方と交換時期|年齢別のサイズと仕上げ用にまとめました。 二つ目は、当てる場所です。歯の表面ではなく、歯と歯ぐきの境目に毛先を当てます。歯ぐきに対して45度くらいの角度で、毛先が境目に軽く入る位置です。 三つ目は、力の入れ方です。毛先が広がらない程度、鉛筆を持つように歯ブラシを持ち、小刻みに動かします。ごしごしと大きく動かすと、毛先が境目から外れて歯ぐきをこすってしまいます。 四つ目は、時間の配分です。出血する場所を最後に回すと、雑になります。最初に、落ち着いて磨いてください。 五つ目は、歯と歯の間です。歯ブラシだけでは歯と歯の間の歯垢は残ります。特に奥歯の間の歯ぐきから出血する場合は、フロスを加えると変化が早くなります(子どものフロスはいつから|奥歯の間の虫歯を防ぐ使い方)。
歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先を斜めに当てる角度を示した図
1〜2週間で出血が減り、歯ぐきの赤みが引いてくれば、原因は磨き残しだったと考えてよいでしょう。そのまま磨き方を続けます。 歯磨きを嫌がって時間がかけられない場合は、境目を磨く順番を先にする、姿勢を変えるといった工夫があります。嫌がる時期の向き合い方は子どもが歯磨きを嫌がる|泣かせずに磨く工夫と発達の理解で扱っています。

生え替わり期・口呼吸・思春期の歯ぐき

磨き残し以外の要因があると、同じ磨き方でも出血が出やすくなります。それぞれの対応を挙げます。 生え替わりの時期は、ぐらついている乳歯の周りと、生えかけの永久歯の周りが要注意です。歯ぐきが薄く、歯の高さがそろっていないため、歯ブラシが当たりにくい場所ができます。ここは歯ブラシを縦に使う、一本ずつ当てるといった工夫で対応します。歯ぐきがむずむずする、かゆいという訴えも、この時期に多い相談です(歯茎がむずむず・かゆい原因とは|歯周病・疲れ・生え替わりの見分け方)。生え替わりの流れとトラブルは乳歯から永久歯への生え替わり|時期・注意点・トラブル別の対処にまとめています。 口呼吸がある場合、上の前歯の歯ぐきが乾いて腫れやすくなります。寝ているときに口が開いている、朝起きたときに口が乾いている、といったサインがあれば、歯磨きだけで解決しないことがあります。鼻づまりの有無を含めた確認が必要です(子どもの口呼吸・ぽかん口|歯並びと健康への影響・改善方法)。 思春期性歯肉炎では、ホルモンの変化で歯ぐきが腫れやすくなります。この時期は仕上げ磨きが終わっていることが多く、本人任せになって磨き残しが増えることが重なります。磨き方を見直すだけで落ち着くことが多い一方、本人が気にしないため長引きやすい時期でもあります。鏡で歯ぐきの色を一緒に見る、定期検診で指摘してもらう、といった関わりが有効です。

改善しないとき・繰り返すときに考えること

磨き方を見直して2週間経っても出血が続く、あるいはいったん止まってもすぐ繰り返す場合、次の点を考えます。 一つ目は、歯石です。歯垢が固まって歯石になると、歯ブラシでは落とせません。下の前歯の裏側、上の奥歯の頬側にたまりやすく、そこにある歯ぐきの炎症は家庭のケアだけでは引きません。歯科で取る必要があります。 二つ目は、生えかけの歯の周りです。永久歯の奥歯、特に6歳臼歯(ろくさいきゅうし:6歳前後に生える最初の永久歯の奥歯)は、生えきるまでに時間がかかり、歯の一部に歯ぐきがかぶった状態が続きます。その下に汚れがたまり、炎症を繰り返すことがあります。生えかけの奥歯の磨き方は小学生の歯磨き|6歳臼歯と生え替わり期の磨き残しポイントをご覧ください。 三つ目は、詰め物や被せ物の段差です。乳歯の治療で入れた詰め物のふちに段差があると、そこに歯垢がたまり、出血が続くことがあります。 四つ目は、全身的な要因です。血が止まりにくい体質や、血液に関わる病気で歯ぐきの出血が最初のサインになることはあります。ただし、子どもでは非常にまれで、歯磨きの出血の大半はこれに当たりません。歯ぐき以外にも、鼻血が止まりにくい、あざができやすい、といったことが重なる場合は、歯科で相談したうえで小児科への受診を勧められることがあります。

受診の目安

次のいずれかに当てはまる場合は、家庭で様子を見続けず、歯科を受診してください。
  • 磨き方を見直しても、2週間以上出血が続いている
  • 歯ぐきが大きく腫れている、膿が出ている、触れると痛がる
  • 歯がぐらついている(生え替わりの時期の乳歯を除く)
  • 出血の量が多い、なかなか止まらない、歯磨きをしていないときにも出る
  • 歯ぐきの色が全体に暗い赤、または紫がかっている
  • 口臭が強くなった、食事のときに痛がる
とくに、腫れと膿がある場合は、歯ぐきの炎症ではなく、虫歯が進んで歯の根の先に膿がたまっている可能性があります。この場合は歯磨きで解決せず、歯そのものの治療が必要です。 出血が気になるものの、これらに当てはまらない場合でも、定期検診のタイミングで見てもらうのが確実です。検診で行う内容は歯の定期検診では何をする?内容・費用・所要時間にまとめました。学校歯科健診で歯ぐきについて指摘を受けた場合の見方は学校歯科健診で「要受診」の紙をもらったら|C・CO・GOの意味をご覧ください。

歯科医院で行うこと

受診すると、次のような流れになります。 最初に、歯ぐきの状態を確認します。どの歯の周りから出血しているのか、腫れの範囲はどうか、歯石があるかを見ます。必要に応じて、歯垢を染め出して、磨けていない場所を目で見える形にします。 次に、清掃と歯石の除去です。歯垢を落とし、歯石があれば専用の器具で取ります。子どもの場合、歯石の量は少ないことが多く、短時間で終わります。 そして、磨き方の指導です。染め出しで見えた磨き残しの場所に合わせて、歯ブラシの当て方、角度、力の入れ方を実際にやってもらいながら確認します。仕上げ磨きをしている保護者の方も、一緒に見ておくと家庭で再現しやすくなります。 生えかけの歯の周りや口呼吸が関わっている場合は、それぞれに合わせた対応を加えます。虫歯が原因で膿が出ている場合は、その歯の治療に進みます。 歯ぐきの出血で受診したときに痛い処置になることは多くありません。歯科医院に慣れる機会としても、悪くないタイミングです。初めての受診の流れは子どもの歯医者デビューはいつから?初めての受診の流れと準備で扱っています。

家庭での再発予防

いったん出血が止まっても、磨き方が元に戻れば繰り返します。続けるための工夫を挙げます。 一つ目は、歯ブラシの交換の目安を決めることです。1か月に1回、毛先が広がったら早めに、という基準で替えます。毛先の広がった歯ブラシは、境目に届かず歯ぐきをこすります。 二つ目は、境目を磨く時間を固定することです。仕上げ磨きの最初の1分は境目、と決めておくと、雑になりません。 三つ目は、フロスを習慣にすることです。奥歯の間は歯ブラシで落とせない場所で、ここからの出血は繰り返しやすい部分です。 四つ目は、定期検診で歯ぐきの状態を見てもらうことです。3〜4か月ごとの間隔で通っていれば、歯石がたまる前に取れ、磨き方のずれも早く直せます。 五つ目は、口呼吸や生え替わりの経過を見ることです。出血の原因が磨き残し以外にある場合、その要因が落ち着くまでは出血しやすい状態が続きます。

仕上げ磨きで見つけるコツ

出血は、本人が磨いているときより、仕上げ磨きのときに気づきやすいものです。見つけ方を挙げます。 まず、歯ブラシの毛先を見る習慣です。仕上げ磨きの後、毛先がうっすら赤くなっていないかを確認します。少量の血は口の中では見えにくく、毛先で気づくことが多くあります。 次に、歯ぐきの色と形を見ます。健康な歯ぐきは薄いピンク色で、歯と歯の間の歯ぐきは三角形に引き締まっています。赤みが強い、丸く腫れている場所は、出血しやすい場所です。明るい場所で、唇を軽くめくって見てください。 そして、お子さんの反応を見ます。特定の場所だけ嫌がる、痛がる場合、そこに炎症があることがあります。 こうした観察を週に1回ほど続けると、出血が起きる前に気づけるようになります。仕上げ磨きは磨くだけでなく、口の中の変化を見つける機会でもあります。
保護者が子どもの唇をめくって歯ぐきの色を確認している場面の図

よくある質問

子どもの歯磨きで血が出るのは病気ですか

大半は磨き残しによる歯肉炎で、歯ぐきの表面の炎症です。大人に多い、歯を支える骨まで進む歯周炎は子どもではまれです。磨き方を見直して1〜2週間で減っていくなら、心配のない出血と考えてよいでしょう。ただし腫れや膿、痛み、歯のぐらつきを伴う場合や、2週間以上続く場合は、別の原因を確かめるために受診してください。 大人の歯ぐきからの出血については歯茎から血が出る原因と対処で別に扱っています。

血が出る場所は磨かないほうがよいですか

避けないでください。血が出ているのは、そこに歯垢が残って歯ぐきが炎症を起こしているからで、避けて磨けば歯垢が残り、出血は続きます。やわらかめの歯ブラシで、歯と歯ぐきの境目を軽い力で丁寧に磨くと、数日から1〜2週間で血は減っていきます。血が出る場所は磨けていない場所の目印だと考えてください。

どのくらいで出血は止まりますか

磨き方を見直してから、数日で出血が減り始め、1〜2週間で止まることが多いです。最初の数日は、炎症のある歯ぐきに触れるためかえって出ることがありますが、これは傷をつけているわけではありません。2週間経っても変わらない、いったん止まっても繰り返す場合は、歯石や生えかけの歯の周りの汚れなど、家庭では落とせない原因を考えます。

強く磨きすぎて血が出ている場合はどう見分けますか

磨きすぎの出血では、歯ぐきは腫れておらず、こすった跡のように白っぽくなったり、歯ぐきが下がって根元が見えたりします。一方、歯肉炎の出血では歯ぐきが赤く丸く腫れています。かための歯ブラシを使っている、毛先がすぐ広がる場合は磨きすぎの可能性が高いので、やわらかめに替え、鉛筆を持つように軽く持って小刻みに動かしてください。

生え替わりの時期に出血しやすいのはなぜですか

ぐらついている乳歯の周りと、生えかけの永久歯の周りは、歯ぐきが薄く不安定で、歯の高さもそろっていないため、歯ブラシが当たりにくく傷つきやすいからです。この時期は、歯ブラシを縦に使う、一本ずつ当てるといった工夫で対応します。生えかけの奥歯に歯ぐきがかぶっている場合は、その下に汚れがたまって炎症を繰り返すことがあります。

受診したほうがよいのはどんなときですか

磨き方を見直しても2週間以上続く、歯ぐきが大きく腫れている、膿が出る、触れると痛がる、生え替わり以外で歯がぐらつく、出血量が多くて止まりにくい、といった場合です。とくに腫れと膿がある場合は、歯ぐきの炎症ではなく虫歯が進んで根の先に膿がたまっている可能性があり、歯磨きでは解決しません。早めに受診してください。

歯科では何をしますか。痛い処置になりますか

歯ぐきの状態と歯石の有無を確認し、歯垢を染め出して磨けていない場所を見える形にしたうえで、清掃と歯石の除去、磨き方の指導を行います。子どもの歯石は量が少ないことが多く、短時間で終わります。痛い処置になることは多くなく、歯科医院に慣れる機会としても悪くありません。虫歯が原因で膿が出ている場合は、その歯の治療に進みます。

名古屋で子どもの歯ぐきの出血を相談できる歯科はどう探せばよいですか

小児の診療に対応している歯科医院であれば、歯ぐきの出血の相談は一般的な内容です。名古屋や愛知・東海で探す場合、かかりつけがあればまずそこに、なければ定期検診を兼ねて小児に対応している医院を受診してください。名古屋市では子ども医療費助成の対象になるため、窓口の負担は限られます。制度は2026年9月時点の内容です。

まとめ

子どもの歯磨きで血が出るとき、その大半は磨き残しによる歯肉炎です。歯と歯ぐきの境目に歯垢が残り、歯ぐきが赤く腫れて、少しの刺激で血が出る状態で、大人に多い歯周炎とは違い、歯を支える骨まで進むことは子どもではまれです。最も避けたいのは「血が出るから磨かない」という対応で、避けた場所には歯垢が残り、炎症が続いて出血が長引きます。血が出る場所は磨けていない場所の目印だと考え、やわらかめの歯ブラシで境目に毛先を軽く当て、小刻みに動かして磨いてください。奥歯の間から出血する場合はフロスを加えます。1〜2週間で出血が減り、赤みが引いてくれば、原因は磨き残しだったと判断できます。生え替わりの時期、口呼吸、思春期のホルモンの変化があると、同じ磨き方でも出血しやすくなるため、それぞれの要因に合わせた対応を足します。2週間以上続く、いったん止まっても繰り返す場合は、歯石、生えかけの歯の周りの汚れ、詰め物の段差といった家庭では落とせない原因を考えます。全身的な要因は非常にまれですが、鼻血やあざが重なる場合は相談してください。腫れや膿、痛み、歯のぐらつき、出血量が多くて止まりにくいときは、様子を見ずに受診します。歯科では清掃と歯石の除去、染め出しを使った磨き方の指導を行い、痛い処置になることは多くありません。再発を防ぐには、歯ブラシを月1回交換し、境目を磨く時間を固定し、フロスを習慣にして、3〜4か月ごとの定期検診で歯ぐきの状態を見てもらうことです。そして、出血を早く見つける場は仕上げ磨きです。毛先の色、歯ぐきの色と形、お子さんの反応を週に1回ほど確認してください。仕上げ磨きの続け方は仕上げ磨きのやり方といつまで続ける?年齢別のコツにまとめています。制度や検診の内容は2026年9月時点の情報として、最新の内容はかかりつけの歯科でご確認ください。

参考・出典

  • 日本歯周病学会「歯周病の診断と治療の指針」 https://www.jspf.or.jp/
  • 日本小児歯科学会「小児の歯肉炎に関する見解」 https://www.jspd.or.jp/
  • 厚生労働省「歯科疾患実態調査」 https://www.mhlw.go.jp/
  • 日本学校歯科医会「学校歯科健康診断の手引き」 https://www.nichigakushi.or.jp/
  • 名古屋市 公式ウェブサイト(子ども医療費助成の案内) https://www.city.nagoya.jp/

監修:村井 亮介(DDS, MSD/米国インディアナ大学大学院 補綴科修了)
Indiana University 大学院 補綴科修了/ACP・ITI・AO・日本補綴歯科学会 会員。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)を拠点に、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ向けて情報を発信しています。理念は「10年後も削り直さない治療」。

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