対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。
新しく歯を抜いたけれど、今の入れ歯に足してもらえるのか。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)でも、作り直しになると聞いて驚かれる方がいらっしゃいます。多くの場合、今ある装置に人工の歯を足す方法で対応できます。ただし、設計によっては足せないこともあります。このページでは、増歯と修理でどこまで対応できるのか、保険と自費で何が変わるのかを整理します。

先に結論
- 多くの場合、今の入れ歯に人工の歯を足して対応できる
- 抜いた歯の位置と本数、装置の設計によって可否が決まる
- 保険で作った装置なら、増歯も修理も保険で対応できる
- 設計が大きく変わる場合は、作り直しになることがある
- 特殊な材質の装置は、修理できる範囲が限られる
- 市販の接着剤で自分で直すことだけは避ける
| 内容 | 目安の時間 | 保険の扱い | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 人工の歯を足す(増歯) | 当日〜数日 | 対応できる | 設計次第で不可のことも |
| 割れた床をつなぐ | 当日〜数日 | 対応できる | 破片は全部持参する |
| 外れた人工歯を戻す | 当日が多い | 対応できる | 原因の確認も必要 |
| バネの作り直し | 数日 | 対応できる | 支えの歯の状態を確認 |
| 内面に材料を足す | 当日〜1週間 | 対応できる | 緩みの多くはこれで改善 |
| 作り直し | 1〜2か月 | 期間のきまりあり | 設計変更が理由なら例外も |
増歯という処置について
歯を新たに失ったとき、今使っている部分入れ歯にその分の人工歯を足す処置を、増歯(ぞうし)と呼びます。 方法としては、抜いた場所の型を取り、既存の装置に人工の歯と樹脂を足します。装置の形を保ったまま、欠けた部分を補う形です。 利点は明確です。作り直すより費用が抑えられ、期間も短く、慣れた装置をそのまま使い続けられます。 歯を抜いた直後に対応できることもあります。抜歯の前に型を取っておき、抜いたその日に足した装置を入れる方法です。歯のない期間を作らずに済みます。この考え方は歯がない期間の見た目はどうする?即時義歯・仮の歯という選択にも通じます。 段階的に総入れ歯へ移行していく過程では、この増歯が繰り返し使われます。詳しくは部分入れ歯から総入れ歯にする時期|残った歯を抜く判断の考え方をご覧ください。足せる場合と足せない場合
すべての状況で足せるわけではありません。 足しやすいのは、失った歯が装置の近くにあり、本数が少なく、装置の設計が保たれる場合です。たとえば、装置のバネがかかっていない歯を1本失ったときです。 足しにくいのは、バネをかけていた歯を失った場合です。装置を支えていた柱がなくなるため、留める仕組みそのものを作り直す必要が出てきます。位置によっては、別の歯にバネを新設して対応できることもあります。 装置から離れた場所の歯を失った場合も、難しくなります。装置を大きく延長することになり、強度と安定の面で無理が出ます。 複数の歯を同時に失った場合も、設計の見直しが必要になりやすくなります。 金属の枠組みを持つ装置では、枠の形が決まっているため、大きな変更ができないことがあります。 これらに当たる場合は、作り直しになります。保険での作り直しには期間のきまりがありますが、設計が大きく変わることは例外として扱われる場合があります。詳しくは保険の入れ歯は6か月たたないと作り直せない?ルールと例外の考え方をご覧ください。
その日のうちにできること
急いでいる方にとって、当日中に戻るかどうかは大きな関心事です。 院内に技工の設備がある医院では、簡単な破損の修理を当日に行える場合があります。人工歯が外れた、床が単純に割れたといった内容です。 一方、外部の技工所に依頼する場合は、預かりになります。数日から1週間ほどを見ておいてください。 増歯についても、型を取ってから作業するため、当日完了は難しいことが多くあります。ただし、抜歯の予定が決まっているなら、事前に準備することで当日対応が可能になります。 急ぎの事情がある場合は、その旨を最初に伝えてください。仕事や行事の予定があれば、可能な範囲で調整します。応急的に使える形にして、後日きちんと仕上げるという方法もあります。 破損時の対応の流れは入れ歯が割れた・欠けたときの対処|市販の接着剤がNGな理由と修理の流れ、バネが折れた場合は入れ歯のバネが折れた・外れたときの対処|当日できる応急処置と修理の流れをご覧ください。修理の種類ごとの考え方
修理には、いくつかの種類があります。 床が割れた場合は、破片を合わせて樹脂でつなぎます。このとき、破片がすべてそろっているかどうかが結果を左右します。欠けた部分があると、元の形を正確に再現できません。 人工歯が外れた場合は、同じ形と色の歯を選んで付け直します。ただし、外れた理由を確認する必要があります。噛み合わせが偏っている、装置が動いているといった背景があると、同じことが繰り返されます。 バネが折れた場合は、新しく作って埋め込みます。折れた原因が金属の疲労なのか、着脱の方法にあるのかで、その後の指導が変わります。 内面に材料を足す処置は、修理というより適合の回復です。緩み、痛み、食べ物が入り込むといった訴えの多くは、これで改善します。 いずれの処置でも、装置を口に入れて当たりを確認する工程が入ります。修理して終わりではありません。
自分で直そうとしないでください
これは強くお伝えしたい点です。 市販の接着剤で割れた装置を付けると、その後の修理が難しくなります。接着剤の成分が樹脂に染み込み、破面が汚染されます。正確に合わせ直せず、強度も戻りません。 また、装置がわずかにずれた状態で固まると、口に入れたときに当たり方が変わります。粘膜を傷める原因になります。 削る、曲げる、といった処置も避けてください。バネを自分で曲げると、金属が疲労して折れやすくなります。 装置が割れたら、破片をすべて集めて、そのまま持参してください。無理に使わないこともお願いしています。割れたまま使うと、断面で粘膜を切ることがあります。 自己流の修理は、自費の装置では保証の対象から外れる理由にもなります。自費の入れ歯に保証はある?保証期間・再製作の扱いと契約前の確認点をご覧ください。自費の装置と特殊な材質
自費で作った装置では、修理の扱いが変わることがあります。 バネの見えない材質で作られた装置は、修理できる範囲が限られます。材質によっては樹脂が接着せず、部分的な補修が難しい場合があります。作った医院でしか対応できないこともあります。この点はノンクラスプデンチャーとは|バネの見えない部分入れ歯の利点と欠点で扱っています。 金属の枠組みを持つ装置では、枠そのものの破損は修理が難しく、作り直しになることがあります。樹脂の部分の破損であれば、対応できます。 留め具に精密な部品を使った装置では、部品の交換で対応できる場合があります。アタッチメント義歯・コーヌスクローネとは|バネのない自費の部分入れ歯をご覧ください。 自費の装置を作る際は、修理のしやすさも判断材料に入れてください。見た目や装着感だけでなく、数年後に手を入れられるかどうかは、長く使ううえで効いてきます。修理か作り直しかの分かれ目
どちらになるかは、いくつかの点で判断します。 修理で足りるのは、装置の設計が今の口に合っており、床の形が保たれ、人工歯のすり減りが軽度な場合です。 作り直しを検討するのは、床が変形している場合、人工歯が大きくすり減って噛み合わせの高さが失われている場合、支えの歯を失って設計が変わる場合、そして修理を繰り返して継ぎはぎのようになっている場合です。 同じ場所が何度も割れる装置には、理由があります。噛み合わせの偏り、内面の隙間、材質の疲労。原因を確かめずに修理を繰り返しても、同じことが起こります。 判断の目安は入れ歯の寿命と作り直しのタイミング|リベース・修理の知識にまとめています。合わない状態が続いている方は入れ歯が合わない・痛い|原因と調整・我慢しないための知識もご覧ください。費用の考え方
保険で作った装置の修理は、保険で対応できます。内容によりますが、3割負担で数千円の範囲に収まることが多くあります。増歯も同様です。 自費で作った装置の修理は、原則として自費の扱いになります。保証の範囲内であれば負担が軽くなる場合があります。 会計の内容が気になる場合は歯科の診療明細書の見方|点数のしくみと会計が高く感じる理由を参考にしてください。 なお、修理と作り直しでは金額の桁が変わります。修理で対応できるうちに手を入れるほうが、結果として負担は小さくなります。「まだ使えるから」と先延ばしにして、割れが広がってから来られると、選択肢が減ります。 保険で対応できる範囲そのものは歯を失った治療で保険が使えるのはどこまで?ブリッジ・入れ歯の条件をご覧ください。抜歯を伴う場合の注意
歯を抜いてから増歯する場合、傷の治りとの兼ね合いがあります。 抜歯直後の土手は、これから形が変わります。この時点で足した人工歯の部分は、数か月後には隙間ができます。 そのため、抜歯直後の増歯は「当面をしのぐための対応」と位置づけ、傷が落ち着いた段階で内面を合わせ直すことを前提とします。 この二段階を最初に説明しておかないと、「せっかく直したのにまた合わなくなった」という受け止めになります。順序としては自然な経過です。 治りを待つ期間の考え方は抜歯後いつから入れ歯・ブリッジを入れられる?治りを待つ期間の目安をご覧ください。修理した後に起こりやすいこと
処置の後で戸惑われる点も、先にお伝えしておきます。 まず、修理した部分の色が周囲と少し違って見えることがあります。新しく足した樹脂は、長く使ってきた部分とは色調がそろいません。人工歯についても、同じ番号を選んでも、経年で変化した周囲とは差が出ます。 次に、装置全体の当たり方が変わります。歯を1本足せば、噛む場所が増えます。その分、力の配分が変わり、これまで当たっていなかった場所に力がかかることがあります。修理の後に数回の調整が必要になるのは、この理由です。 三つ目に、増歯した部分では最初、噛みにくさを感じることがあります。新しい歯の高さが周囲となじむまで、しばらくかかります。 四つ目に、装置がわずかに厚くなる場合があります。補強のために樹脂を足すと、その分の厚みが出ます。舌が触れて気になることがありますが、多くは数日から数週間で慣れます。 これらはいずれも、処置が失敗したわけではありません。気になる点があれば、遠慮なく調整を受けてください。「直したばかりだから言いにくい」と我慢されるほうが、結果として困ることになります。装置を長持ちさせるための日常の扱い
修理の回数を減らすという観点では、日々の扱いが関わります。 洗うときは、洗面台に水を張るか、タオルを敷いてください。硬い面に落とすと、その一度で割れます。破損の原因として最も多いのが落下です。 熱湯は使わないでください。樹脂が変形し、合わなくなります。変形した装置は、修理では元に戻せません。消毒のつもりで熱湯をかける方がいらっしゃいますが、逆効果になります。 無理な力で着脱しないでください。バネのかかった装置を斜めに引っ張ると、金属が疲労します。着脱の方向は、装着時に確認しておいてください。 そして、緩みを感じたら早めに相談してください。緩んだ装置はたわみながら使われることになり、たわみは疲労を招きます。内面を合わせ直すだけで、破損の予防になります。実際、割れて来られる装置の多くは、その前から緩んでいたものです。 清掃の方法は入れ歯のお手入れ・洗浄方法|NGな洗い方と保管のコツにまとめています。装置の種類ごとの特徴は部分入れ歯の種類と費用|バネが見えない選択肢までと総入れ歯の種類と費用|よく噛める入れ歯の条件をご覧ください。受診の目安
次の場合は、早めにご相談ください。 装置にひびが見える。使い続けると完全に割れます。 同じ場所を繰り返し修理している。原因の確認が必要です。 歯を抜く予定がある。事前に型を取っておけば、当日に対応できることがあります。 装置が緩い、食べ物が入る。内面の処置で改善します。 バネが緩んでいる、または支えの歯が動く。放置すると支えの歯を失います。 割れたまま使っている。粘膜を傷めるため、すぐに中止してください。 受診の際は、破片をすべて持参することに加え、いつ何をしていて壊れたのかを伝えてください。噛んだときに割れたのか、落としたのか、気づいたら割れていたのか。この情報は、原因を絞り込む手がかりになります。噛んだときに割れた装置は、力の配分に問題がある可能性が高く、修理だけでは再発します。落として割れた場合は、扱い方の見直しで防げます。前に修理した箇所が再び割れた場合も、その旨をお伝えください。よくある質問
歯を抜いたら今の入れ歯に足せますか
多くの場合は足せます。抜いた歯の位置と本数、装置の設計によりますが、装置の形を保ったまま人工の歯と樹脂を足す方法で対応できます。ただしバネをかけていた歯を失った場合は、留める仕組みを作り直す必要が出るため、設計の見直しや作り直しになることがあります。まずは装置を見せてください。増歯は保険でできますか
保険で作った装置であれば、増歯も保険で対応できます。費用は内容によりますが、3割負担で数千円の範囲に収まることが多くあります。自費で作った装置の修理は原則として自費の扱いですが、保証の範囲内であれば負担が軽くなる場合があります。金額は事前に確認しておくと安心です。その日のうちに直りますか
内容と医院の設備によります。院内に技工の設備があれば、人工歯が外れた、床が単純に割れたといった修理を当日に行えることがあります。外部に依頼する場合は数日から1週間ほどです。増歯は型取りが必要なため、通常は当日完了になりません。急ぎの事情があれば最初にお伝えください。自分で接着剤を付けてもよいですか
避けてください。市販の接着剤は樹脂に染み込んで破面を汚染し、正確に合わせ直せなくなります。強度も戻りません。ずれた状態で固まると当たり方が変わり、粘膜を傷めます。破片は小さなかけらまですべて集めて、そのまま持参してください。割れたまま使うと断面で粘膜を切ることがあります。同じ場所が何度も割れるのはなぜですか
理由があります。噛み合わせが偏って一点に力が集中している、内面に隙間があって装置がたわんでいる、材質が疲労しているといった背景です。原因を確かめずに修理を繰り返しても同じことが起こります。何度目かの破損では、装置全体の見直しを検討してください。噛み方の癖も確認します。バネの見えない入れ歯も修理できますか
材質によって、修理できる範囲が限られます。樹脂が接着しにくい材質では部分的な補修が難しく、作った医院でしか対応できない場合もあります。自費の装置を選ぶ際は、見た目や装着感だけでなく、数年後に手を入れられるかどうかも判断材料に入れてください。作る前に確認しておく点です。抜歯した当日に足してもらえますか
事前に準備しておけば可能です。抜歯の前に型を取り、足した装置を用意しておく方法です。ただし抜歯直後の土手はこれから形が変わるため、数か月後に内面を合わせ直す二段階の対応が前提になります。この見通しを先に共有しておくと戸惑いません。当面をしのぐための対応と考えていただくと、後の経過に戸惑わずに済みます。修理と作り直しはどちらがよいですか
設計が今の口に合っていて床の形が保たれているなら、修理で足ります。床が変形している、人工歯が大きくすり減って噛み合わせの高さが失われている、支えの歯を失って設計が変わるという場合は作り直しです。金額の桁も変わるので、装置を口に入れた状態で確認したうえで相談してください。まとめ
新たに歯を失っても、多くの場合は今使っている入れ歯に人工の歯を足す方法で対応できます。増歯と呼ばれる処置で、作り直すより費用が抑えられ、期間も短く、慣れた装置をそのまま使い続けられます。抜歯の前に型を取っておけば、抜いた当日に足した装置を入れて、歯のない期間を作らずに済むこともあります。ただし、バネをかけていた歯を失った場合、装置から離れた場所の歯を失った場合、複数の歯を同時に失った場合には、留める仕組みや設計から見直すことになり、作り直しが妥当になります。修理についても、床が割れた、人工歯が外れた、バネが折れた、内面に隙間ができたといった内容は、いずれも対応できます。保険で作った装置なら保険の範囲で、費用も修理であれば作り直しとは桁が変わります。強くお伝えしたいのは、自分で直そうとしないことです。市販の接着剤は破面を汚染し、その後の修理を難しくします。破片はすべて集めて持参し、割れたままの使用は中止してください。そして、同じ場所が繰り返し割れる装置には理由があります。噛み合わせの偏り、内面の隙間、材質の疲労。修理を重ねる前に、原因を確かめてください。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)や愛知・東海で装置の破損や増歯をお考えの方は、保険の入れ歯と自費の入れ歯の違い|後悔しない選び方もあわせてご覧ください。参考・出典
- 厚生労働省「歯科診療報酬点数表」
- 日本補綴歯科学会「有床義歯の診療指針」
- 日本補綴歯科学会「歯の欠損の補綴歯科診療ガイドライン」
- 日本歯科医師会「歯科医療に関する一般向け情報」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口の健康」