対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。
親知らず抜歯の薬代と再診料は、1回あたり数百円ずつという小さな金額ですが、通院のたびに積み上がります。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)や愛知・東海で抜歯を予定している方から、「抜歯料は聞いていたのに会計が思ったより高かった」というご相談をいただくことがあります。その差の正体は、たいてい当日以外にかかる費用です。このページでは、処方される薬の種類と自己負担額、抜糸の再診料、消毒のための来院、そして院外処方と院内処方の違いを整理します。金額は2026年9月時点の目安です。
先に結論
- 抜歯後に処方されるのは痛み止めと抗菌薬。3割負担で合わせて数百円が目安
- 院外処方だと薬局での調剤料が加わり、院内処方より数百円高くなることがある
- 抜糸のための再診は1回あたり数百円。下の親知らずではほぼ必要になる
- 痛みや腫れが強く追加の受診が必要になれば、そのたびに再診料と薬代がかかる
- 抜歯料だけで見積もると、実際の総額とは1本あたり1,000円前後ずれる
抜歯そのものの費用は
親知らず抜歯の費用と保険適用の目安|難易度で変わる相場を解説にまとめています。このページでは、その周辺で発生する費用だけを取り出します。
抜歯当日以外にかかる費用を並べます。
| 項目 | 内容 | 3割負担の目安 | 回数 |
| 処方せん料 | 院外の薬局へ出す処方せんの発行 | 約200円前後 | 抜歯ごと |
| 薬代(薬局) | 痛み止めと抗菌薬、調剤料を含む | 約400〜800円 | 抜歯ごと |
| 再診料 | 抜糸や消毒での来院 | 約150〜200円 | 1〜2回 |
| 抜糸の処置 | 糸を外す処置と創部の確認 | 再診料に含まれることが多い | 1回 |
※医院の体制、薬局の加算、処方内容によって金額は変動します。あくまで目安としてご覧ください。
処方される薬の中身
抜歯後に出される薬は、基本的に2種類です。
一つが痛み止めです。麻酔が切れた後の痛みに備えるもので、抜歯当日から数日分が処方されます。市販の解熱鎮痛薬と同じ成分のものが使われることもあります。飲み方の指示は、痛くなってから飲むのではなく、麻酔が切れる前に1回目を飲んでおく、という形が一般的です。
もう一つが抗菌薬です。抜歯した部分の感染を防ぐ目的で、通常は3日分ほどが処方されます。症状が落ち着いても、指示された分は飲み切ってください。途中でやめると効果が中途半端になります。
このほか、うがい薬が加わることがあります。ただし、抜歯直後に強くうがいをすると、傷口を保護している血のかたまりが流れてしまいます。うがい薬を使う場合も、指示された時期と方法を守ってください。この点は
親知らず抜歯後の注意点とドライソケット予防|原因・見分け方・対処で詳しく扱っています。
薬代は、3割負担で痛み止めと抗菌薬を合わせて数百円程度です。日数分の薬そのものの値段は数百円ですが、これに薬局での調剤にかかる料金が加わります。
院内処方と院外処方で金額が変わる
薬を医院の窓口で受け取る場合と、処方せんを持って外の薬局へ行く場合とでは、支払う金額が変わります。
院内処方では、医院で薬を渡されます。この場合、処方せん料はかからず、薬局での調剤料も発生しません。支払いは医院の会計に含まれます。
院外処方では、医院で処方せん料を支払い、薬局で薬代と調剤にかかる料金を支払います。合計すると、院内処方より数百円高くなるのが一般的です。
高いほうが損なのかというと、そう単純でもありません。院外処方では、他の医療機関で出ている薬との重複や飲み合わせを薬剤師が確認します。持病があって複数の薬を飲んでいる方には、この確認に意味があります。
どちらになるかは医院の体制によって決まっており、患者が選べるものではありません。会計の内訳を確かめたい場合は、診療明細書を見てください。読み方は
歯科の診療明細書の見方|点数のしくみと会計が高く感じる理由にまとめています。
抜糸と消毒のための通院
下の親知らずを抜いた場合、歯ぐきを開いて処置するため、最後に縫合します。この糸を外すのが抜糸で、抜歯からおおよそ1週間後に行います。
抜糸そのものは数分で終わり、痛みもほとんどありません。このときの費用は再診料が中心で、3割負担で150〜200円程度です。創部の状態を確認する処置が加わることもあります。
上の親知らずで、まっすぐ生えていて縫合しなかった場合は、抜糸が不要です。この場合、抜歯後の来院自体が省かれることもあります。上下の違いは
上の親知らずと下の親知らずの違い|抜歯の難易度・腫れ・痛みをご覧ください。
このほか、抜歯の翌日に消毒のための来院を指示されることがあります。ここでも再診料がかかります。近年は必ずしも翌日消毒を行わない医院も増えていますが、傷の状態を確認する意味では有用です。
そして、想定外の来院が必要になる場合があります。痛みが引かない、腫れが強くなる、出血が止まらないといった場合です。このときは再診料に加えて処置料や追加の薬代がかかります。腫れの経過の見方は
親知らず抜歯後の腫れはいつまで続く?ピークの時期と引かないときの受診目安、出血の対処は
抜歯後の出血が止まらないときの対処|正常な範囲と受診が必要なサインにまとめました。
総額のずれはどこから生まれるか
「抜歯は3,000円くらいと言われたのに、5,000円近く払った」という感覚のずれは、次の積み重ねで説明できます。
抜歯当日の会計には、抜歯料のほかに再診料、そして院外処方なら処方せん料が入ります。その足で薬局に寄れば薬代がかかります。1週間後の抜糸でまた再診料です。1本あたりで見ると、抜歯料に1,000円前後が上乗せされる計算になります。
4本を抜く計画であれば、この上乗せが4回分です。まとめて抜くと再診と処方の回数が減るため総額がやや下がるのは、この部分が減るためです。本数ごとの考え方は
親知らず4本を抜く費用はいくら?まとめて抜く場合と1本ずつの違いをご覧ください。
さらに、抜歯前の検査費用が加わります。パノラマレントゲンで約1,000〜1,500円、CTを撮れば約1,000〜3,500円です。内訳は
親知らず抜歯前のCT・レントゲン費用|検査代の内訳と必要になるケースで扱っています。
薬について事前に伝えておきたいこと
処方を受ける前に、必ず伝えておくべきことがあります。
一つは、薬のアレルギーです。特に抗菌薬でじんましんや発疹が出た経験がある方は、必ず申し出てください。代わりの種類が選ばれます。
二つ目は、服用中の薬です。血液をさらさらにする薬を飲んでいる場合、抜歯の進め方そのものに関わります。自己判断で中断せず、処方元の医師と歯科医師の双方に伝えてください。
三つ目は、妊娠中・授乳中かどうかです。使える薬の種類が変わります。時期によっては抜歯を先送りする判断にもなるため、早い段階で伝えてください。
妊娠中・妊娠前の親知らず|生えてきた・痛いときの対処と抜歯のタイミングをご覧ください。
四つ目は、胃が弱い方です。痛み止めで胃の不調が出ることがあるため、胃薬が併せて処方される場合があります。
なお、市販の痛み止めが手元にあるからと、処方薬を受け取らない方がいます。抗菌薬は市販では手に入りません。感染の予防という目的があるため、処方された分は受け取ってください。
医療費控除を使う場合、薬局で支払った薬代も対象に含められます。領収書は保管しておいてください。詳しくは
歯科の医療費控除の対象と申請方法|計算例まで解説をご覧ください。抜歯後の生活全般の注意点は
抜歯後の生活|食事・痛み・腫れ・運動・お風呂はいつから?にまとめています。
痛み止めの飲み方で結果が変わる
同じ薬でも、飲み方によって効き方は変わります。抜歯後に多い失敗を挙げます。
一つ目が、痛くなってから飲むことです。麻酔が切れるのは処置から2〜3時間後で、そこから痛みが立ち上がります。この波が来てから飲むと、効き始めるまでの30分ほどをつらい状態で過ごすことになります。麻酔が効いているうちに1回目を飲んでおくのが基本です。
二つ目が、痛みが軽いからと自己判断で早くやめることです。2日目までは炎症が強まる時期にあたるため、指示された間隔で続けたほうが結果的に楽に過ごせます。
三つ目が、空腹のまま飲むことです。痛み止めには胃に負担がかかるものがあります。何か少し口に入れてから飲んでください。抜歯後で食べにくい場合は、ヨーグルトやゼリーでもかまいません。
四つ目が、市販薬を重ねて飲むことです。処方薬と市販の解熱鎮痛薬は成分が重なることがあります。同じ成分を二重に飲むと、量が過剰になります。市販薬を使いたい場合は、事前に医院か薬局で確認してください。
五つ目が、指定された間隔を守らないことです。効きが悪いからと短い間隔で追加すると、副作用の危険が高まります。効かない場合は自己判断で増やさず、連絡してください。痛み止めが効かないときに考えられる原因は
歯の痛みに痛み止めが効かない原因と受診の目安|歯科医が解説にまとめています。
飲み終えた後についても触れておきます。処方された分を飲み切っても痛みが残る場合、期間によって意味が変わります。抜歯から3日以内で徐々に軽くなっているなら経過の範囲です。逆に、いったん軽くなった痛みが3日目以降に強くなる場合は、ドライソケットが疑われます。この見分け方は
抜歯後の穴はいつふさがる?食べかすが詰まるときの正しいケアで解説しています。
当院では、下の埋伏歯を抜いた方には、痛み止めを多めに処方しています。足りずに市販薬を買い足すより、手元にあるほうが安心して過ごせるためです。数百円の違いで不安が減るなら、そちらを優先すべきだと考えています。
薬をもらったあとの保管と残薬
処方された薬は、飲み切るのが原則です。ただ、実際には余ることがあります。
痛み止めは、痛みがなければ飲まなくてかまいません。指示は「痛いときに」という形で出されることが多く、余ったからといって問題ではありません。
一方、抗菌薬は日数分を飲み切るものです。余ったということは、飲み忘れがあった可能性を意味します。この場合は、次の受診で伝えてください。
余った痛み止めを取っておく方は多いのですが、注意点があります。歯科で出される痛み止めは、種類によって使用期限が異なります。袋に記載された期限を確認し、過ぎたものは使わないでください。
また、別の症状に流用するのも避けてください。特に、他の家族に渡すのは危険です。アレルギーや持病、年齢によって使える薬は違います。
保管は、高温と直射日光を避け、湿気の少ない場所にしてください。浴室の棚は適していません。子どもの手が届かない場所であることも重要です。
処分する場合は、自治体の分別の指示に従ってください。トイレに流すのは避けてください。
そして、次に歯科を受診するときは、手元に残っている薬をお薬手帳とあわせて伝えてください。同じ薬を重ねて処方することを防げます。転居して医院が変わる場合も同様です。
名古屋・愛知に転入したときの歯科の探し方|かかりつけの引き継ぎと保険証の手続きに引き継ぎの手順をまとめています。
よくある質問
親知らず抜歯後の薬代はいくらかかりますか
3割負担で痛み止めと抗菌薬を合わせて数百円程度が目安です。院外処方の場合は、医院で処方せん料が約200円前後、薬局で薬代と調剤料を合わせて約400〜800円という内訳になります。院内処方であれば処方せん料と調剤料がかからないため、同じ内容でも数百円安くなります。
抜歯後にはどんな薬が処方されますか
基本は痛み止めと抗菌薬の2種類です。痛み止めは麻酔が切れた後に備えて数日分、抗菌薬は抜歯した部分の感染を防ぐ目的で3日分ほどが処方されます。うがい薬が加わることもありますが、抜歯直後に強くうがいをすると血のかたまりが流れるため、指示された時期と方法を守ってください。
抜糸にかかる費用はいくらですか
再診料が中心で、3割負担で150〜200円程度です。抜歯からおおよそ1週間後に行い、処置そのものは数分で終わり痛みもほとんどありません。上の親知らずでまっすぐ生えていて縫合しなかった場合は抜糸が不要なこともあり、その場合はこの費用も来院の手間もかかりません。
院内処方と院外処方はどちらが安いですか
院内処方のほうが数百円安くなるのが一般的です。処方せん料と薬局の調剤料がかからないためです。ただし院外処方では、他の医療機関で出ている薬との重複や飲み合わせを薬剤師が確認します。持病で複数の薬を飲んでいる方にはこの確認に意味があり、どちらになるかは医院の体制で決まります。
抗菌薬は途中でやめてもよいですか
指示された分は飲み切ってください。症状が落ち着いても、途中でやめると効果が中途半端になります。抜歯した部分の感染を防ぐ目的で処方されているためです。飲み忘れた場合の対応や、飲み切ったあとに痛みが残る場合の対応は、自己判断せず医院に確認してください。
市販の痛み止めで代用できますか
痛み止めについては同じ成分のものもありますが、抗菌薬は市販では手に入りません。感染の予防という目的があるため、処方された分は必ず受け取ってください。また、処方薬と市販薬で成分が重なると量が過剰になります。市販薬を使いたい場合は事前に医院か薬局で確認してください。
抜歯当日以外に通院は必要ですか
下の親知らずでは、縫合した糸を外すためにおおよそ1週間後の来院が必要です。医院によっては翌日に消毒のための来院を指示されることもあります。さらに、痛みが引かない、腫れが強くなる、出血が止まらないといった場合は予定外の受診が必要になり、そのたびに再診料と処置料がかかります。
薬代も医療費控除の対象になりますか
対象になります。薬局で支払った薬代は治療に必要な費用として含められるため、領収書を保管してください。通院のための公共交通機関の運賃も対象です。家族全員の医療費を合算して申告できるため、他の治療とまとめて1年分を計算すると10万円を超えることがあります。
当日いくら持っていけばよいかは
親知らず抜歯の当日はいくら持っていけばよい?会計の内訳と支払い方法、保険と自費の境目は
親知らずの抜歯が自費になるのはどんなとき?保険が使える条件との線引きをご覧ください。
まとめ
親知らずの抜歯では、抜歯料だけを聞いて見積もると実際の会計と1本あたり1,000円前後ずれます。差の正体は、当日以外にかかる費用の積み重ねです。まず薬代です。処方されるのは痛み止めと抗菌薬の2種類で、3割負担で合わせて数百円程度。院外処方の場合は医院で処方せん料が約200円前後、薬局で薬代と調剤料を合わせて約400〜800円という内訳になります。院内処方なら処方せん料と調剤料がかからないため数百円安くなりますが、どちらになるかは医院の体制で決まり、患者が選べるものではありません。次に再診料です。下の親知らずは歯ぐきを開いて処置するため縫合し、おおよそ1週間後に抜糸のための来院が必要になります。このときの費用は3割負担で150〜200円程度。医院によっては翌日の消毒でも来院を求められます。そして、痛みが引かない、腫れが強くなる、出血が止まらないといった予定外の受診では、再診料に加えて処置料や追加の薬代がかかります。4本を抜く計画なら、この上乗せが4回分です。まとめて抜くと総額がやや下がるのは、この再診と処方の回数が減るためです。薬については、抗菌薬のアレルギー、服用中の薬、妊娠中・授乳中かどうか、胃の弱さの4点を事前に伝えてください。抗菌薬は市販では手に入らないため、処方された分は必ず受け取り、指示された分を飲み切ってください。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)や愛知・東海で抜歯を予定している方は、
親知らず抜歯の費用と保険適用の目安|難易度で変わる相場を解説とあわせて、検査料と薬代、再診料まで含めた総額で見通しを立ててください。
参考・出典
- 厚生労働省「診療報酬の算定方法」(歯科点数表・処方)
- 日本口腔外科学会「親知らず(智歯)」
- 日本化学療法学会・日本口腔外科学会「術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドライン」
- 国税庁「医療費控除の対象となる医療費」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm