対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。
歯が痛いときは、痛み方によって原因も緊急度も変わります。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)でも、夜間に痛みが強まって受診先を探す方は少なくありません。
突然、歯がズキッと痛みだす。冷たい飲み物がしみる。夜、横になると鼓動に合わせて脈打つように痛い。歯の痛みは予兆なく現れることが多く、「これは何が起きているのか」「今すぐ歯科に行くべきなのか」「治療と費用はどれくらいかかるのか」と、不安が次々と押し寄せます。
すぐ受診すべき緊急サイン
まず確認していただきたいのは、命や全身の健康に関わるサインの有無です。次のいずれかに当てはまる場合は、夜間休日であっても救急歯科や口腔外科、場合によっては救急外来の受診を検討してください。- 顔の半分や首、目の下まで腫れが広がっている
- 口が指2本分以上開かない、または飲み込みづらい
- 38度以上の発熱を伴う歯の痛み
- 呼吸がしづらい、声がこもる
- 痛み止めを規定量飲んでも全く効かない
- 歯を強くぶつけて折れた、ぐらぐらしている、抜けてしまった
- 意識がもうろうとする、めまいや吐き気が強い
【セルフチェック】あなたの痛みはどのタイプ?
歯の痛みは、感じ方によっておおまかに5つのタイプに分けられます。下の早見表で自分に当てはまるタイプを見つけ、続く詳細チェックで確認してください。複数当てはまる場合は、より重いタイプを優先して読み進めてください。| タイプ | 痛みの特徴 | 主な原因 | 緊急度 | 主な治療 |
|---|---|---|---|---|
| A | 冷たいものでキーンと一瞬しみる | 知覚過敏/初期〜中等度の虫歯 | 低〜中 | 知覚過敏処置/MI修復 |
| B | 何もしてないのにズキズキ自発痛 | 不可逆性歯髄炎(神経が元に戻らない段階まで炎症が進んだ状態) | 高 | 根管治療(神経を取り根の中を消毒する治療) |
| C | 噛むと特定の歯に響く・痛む | 歯のひび/咬合性外傷(こうごうせいがいしょう:噛む力の負担で歯やそのまわりが傷む状態)/根の炎症 | 中〜高 | 咬合調整(噛み合わせを少しずつ削って調整)/ひび評価/場合により抜歯 |
| D | 夜になると強く痛む・寝られない | 歯髄炎の進行(横になると充血) | 高(緊急) | 緊急の根管治療・応急処置 |
| E | 歯ぐきが腫れ・膿・顔まで腫れ | 根尖性歯周炎/歯周膿瘍 | 最高(緊急) | 切開排膿/抗菌薬/根管・歯周治療 |
タイプA:冷たいものでキーンとしみる(一過性の痛み)
- 冷たい水やアイスでキーンとしみるが、刺激がなくなれば数秒〜十数秒で消える
- 甘いものや酸っぱいものでも一瞬しみることがある
- 歯ブラシを当てると一部だけしみる
- 何もしていないときには痛まない
- 夜眠れないほどの痛みではない
タイプB:何もしていなくてもズキズキ痛む(自発痛)
- 刺激がないのに、脈打つようにズキンズキンと痛む
- 冷たいものでしみた後、痛みが長く(30秒以上)残る
- 温かいものでむしろ痛みが増す
- 痛み止めが効きにくくなってきた
- どの歯が痛いかはっきりしない(耳や頭にも響く感じ)
タイプC:噛むと痛い(咬合時痛)
- 食事で噛みしめたとき、特定の歯に「響く」「ズキッ」とくる
- 歯が浮いた感じ、少し高く感じる
- 硬いもの(ナッツ、せんべい、氷など)を噛んだあとに痛みが出始めた
- 叩くと響く、押すと痛い
- 冷温の刺激ではあまり痛まない
タイプD:夜になると強く痛む
- 日中は気にならないのに、ベッドに入ると痛みだす
- 横になると脈に合わせてズキズキする
- 痛みで何度も目が覚める
- 温めると悪化し、冷やすと少し楽になる
- 朝起きると噛みしめ・食いしばりで歯やあごが疲れている
タイプE:歯ぐきまで腫れている
- 歯ぐきがぷっくり腫れ、押すと痛い、または膿が出る
- 歯ぐきの一部に白いニキビのようなふくらみ(フィステル)がある
- 頬や顔まで腫れて熱を持っている
- 口臭が強くなった、嫌な味がする
- 歯がぐらつく感じがある
【タイプ別】何が起きているのか
タイプA:冷たいものでキーンとしみる ― 知覚過敏または初期〜中等度の虫歯
冷たい刺激で短くしみる痛みの代表的な原因は、知覚過敏と初期〜中等度の虫歯です。知覚過敏は、歯の表面のエナメル質がすり減ったり、歯ぐきが下がって象牙質が露出したりすることで、刺激が神経に伝わりやすくなった状態です。歯みがき圧の強さ、酸性の飲食物、就寝中の食いしばりが背景にあることが多いと考えられています。 一方、虫歯の場合は、エナメル質(歯の表面の硬い層)を超えて象牙質(その内側のやや柔らかい層で、神経に近い部分)まで穴が達すると、冷たいものや甘いものでしみるようになります。歯髄(しずい:歯の中にある神経と血管のかたまり)まで炎症が及んでいない段階を「可逆性歯髄炎(かぎゃくせいしずいえん:原因を取り除けば元に戻る段階の神経の炎症)」と呼び、原因を取り除けば神経の炎症は治まる可能性があります。米国歯内療法学会(AAE)の分類でも、可逆性歯髄炎は刺激除去で改善するタイプとして位置づけられています。 詳しくは 歯がしみる原因とはでも解説しています。タイプB:何もしていなくてもズキズキ痛む ― 不可逆性歯髄炎
刺激がないのに脈打つように痛む、夜眠れないほどの自発痛(じはつつう:きっかけなく起こる痛み)がある場合は、歯髄(歯の神経)の炎症が進行した「不可逆性歯髄炎(ふかぎゃくせいしずいえん:神経が元の健康な状態に戻れないところまで進んだ炎症)」の可能性が高いと考えられています。歯髄は硬い象牙質という「箱」の中に閉じ込められた組織で、炎症によってむくみが起きると内部の圧力が逃げ場を失い、強い拍動性(はくどうせい:心臓の鼓動に合わせてズキンズキンと響く感じ)の痛みになります。 この段階に達すると、原因(虫歯やひび)を取り除いても炎症は元に戻らないことが多く、神経を取る根管治療(こんかんちりょう:歯の根の中の神経を取り、内部を消毒・密閉する治療)が必要になるケースが一般的です。ただし近年は、若年者や限局した露髄(ろずい:虫歯を削った穴の底に神経が部分的に顔を出してしまった状態)であれば、MTAセメント(神経を保護する目的で使う特殊な歯科用セメント)を用いた直接覆髄(ちょくせつふくずい:露出した神経を薬で覆って保護する処置)や部分断髄(ぶぶんだんずい:傷んだ神経の一部だけを取り、健康な神経は残す処置)で神経を残せる場合もあると報告されています。 詳しくは 歯がズキズキ痛む原因とはで解説しています。
タイプD:夜に強く痛む ― 進行した歯髄炎・食いしばり・血流の影響
夜に痛みが強くなる現象には、いくつかの要因が重なります。第一に、横になると頭部の血流が増え、炎症を起こした歯髄の内圧が上がりやすくなります。第二に、日中の交感神経(緊張・活動モードのときに優位な神経)優位から夜間は副交感神経(リラックス・休息モードのときに優位な神経)優位に切り替わるため、痛みを抑える働きが弱まり、同じ炎症でも強く感じやすくなります。第三に、就寝中の食いしばりや歯ぎしりが歯と歯周組織(ししゅうそしき:歯ぐきや歯を支える骨など、歯を取り囲む組織のまとまり)に負担をかけ、痛みを増幅させることがあります。 夜に強く痛むこと自体は、不可逆性歯髄炎や根尖性歯周炎のサインであることが多いため、早めの受診が望ましい状態です。応急的に頭を高くして横になる、患部側で噛まないなどの対処はありますが、根本治療が必要になります。 詳しくは 夜になると歯が痛いで解説しています。タイプE:歯ぐきまで腫れている ― 根尖性歯周炎の急性化・重度歯周病・智歯周囲炎
歯ぐきや頬まで腫れている場合は、感染が歯の中だけでなく周囲の組織にまで広がっているサインです。代表的な原因は、根の先の膿が骨を破って歯ぐきに袋を作る「根尖性歯周炎の急性化(きゅうせいか:それまで静かだった炎症が一気に強まる状態)」、歯周病が進行して歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間で、歯周病が進むと深くなる)から膿が出る「歯周膿瘍(ししゅうのうよう:歯ぐきの中に膿のかたまりができた状態)」、親知らず周囲の炎症である「智歯周囲炎(ちししゅういえん:奥に生えてくる親知らず=智歯のまわりの歯ぐきが腫れて炎症を起こすこと)」の3つです。 腫れを伴う痛みは、放置すると顎骨炎(がっこつえん:あごの骨にまで感染が広がった炎症)や蜂窩織炎へ進展する可能性があり、抗菌薬(感染を抑える薬。いわゆる「抗生物質」)と切開排膿(せっかいはいのう:歯ぐきを小さく切って中にたまった膿を出す処置)が必要になるケースもあります。日本歯科保存学会のガイドラインでも、急性根尖性歯周炎の腫脹例には早期の排膿処置が推奨されています。【タイプ別】どんな治療があるか
タイプA:知覚過敏処置・MIコンポジット修復
知覚過敏(ちかくかびん:虫歯ではないのに、冷たいものなどで一瞬しみる症状)には、まず原因(歯ブラシ圧、酸性飲食、食いしばり)を見直したうえで、フッ化物配合の知覚過敏抑制剤や象牙細管封鎖材(ぞうげさいかんふうさざい:象牙質の中を走る細い管の入り口をふさいでしみを防ぐ薬剤)を露出部に塗布します。改善しない場合はコンポジットレジン(白い樹脂の詰め物)で露出象牙質を覆います。初期〜中等度の虫歯には、歯を削る量を最小限に抑える「MI(Minimal Intervention:必要最小限の治療、という意味)コンポジット修復」が一般的で、通院回数は1〜2回が目安です。詳しくは 虫歯治療でも解説しています。 予後については、適切に施術されたコンポジット修復の生存率は5年で90%前後、10年で70〜80%程度と報告されています(国際歯科連盟FDIの臨床研究レビューより)。タイプB:根管治療(神経を取る/神経を残す処置)
不可逆性歯髄炎では、神経を取り除き、根の中を消毒・密閉する「根管治療」が標準的な治療です。通院回数は前歯で2〜3回、奥歯で3〜5回が目安となります。マイクロスコープ(歯科用顕微鏡:肉眼の十数倍に拡大して根の中を見ながら処置できる装置)やラバーダム防湿(治療する歯だけをゴムのシートで覆い、唾液や細菌の侵入を防ぐ方法)を用いた精密根管治療では、初回治療の成功率は5年で85〜95%、再治療では70〜80%程度と国際歯内療法学会(IFEA)系のシステマティックレビュー(複数の研究を集めて分析した総合レビュー)で報告されています。 近年は、限局した露髄であればMTAセメントによる直接覆髄や部分断髄で神経を温存する選択肢もあり、若年者では成功率80〜90%という報告もあります。ただし適応は限られ、診査診断が必要です。詳しくは 根管治療をご覧ください。タイプC:ひびの精査・咬合調整・場合により抜歯
噛むと痛む歯では、まずレントゲン・CT・マイクロスコープでひびの有無を確認します。浅いひびであれば、ひび部分を削って樹脂で封鎖し、被せ物で保護することで保存できる場合があります。深く根の方向にひびが及んでいる場合は、残念ながら抜歯になることが多いのが現状です。 咬合性外傷が原因であれば、噛み合わせの調整やマウスピース(ナイトガード:就寝時に装着し、歯ぎしりや食いしばりの力から歯を守るマウスピース)の装着で改善することがあります。根尖性歯周炎が原因なら根管治療となります。通院回数は、咬合調整のみで1〜2回、根管治療を伴う場合は3〜5回が目安です。タイプD:緊急の鎮痛+原因治療
夜の強い痛みに対しては、まず痛みを取るための応急処置(歯髄の減圧、抗菌薬・鎮痛剤の処方)を行い、後日改めて根管治療や歯周治療などの根本治療に移ります。応急処置だけで通院は1回、根本治療まで含めると合計3〜5回程度になります。タイプE:切開排膿・歯周治療・場合により抜歯
歯ぐきや顔が腫れている場合は、麻酔下で膿の袋を切開し膿を出す「切開排膿」が行われます。同時に抗菌薬を処方し、感染を抑えながら原因の歯に対する治療(根管治療、歯周治療、智歯抜歯など)を進めます。通院回数は、軽度なら2〜3回、外科処置を伴う場合は4〜6回が目安です。 歯周病が原因の場合は、スケーリング(歯ぐきから上に見えている歯石を取る処置)・ルートプレーニング(歯ぐきの中の歯の根に付いた歯石や汚れた表面を取り除く処置)、必要に応じて歯周外科治療(歯ぐきを少し開いて奥の歯石や病巣を取り除く外科処置)を行います。重度で保存が難しい場合は抜歯となり、その後ブリッジ・入れ歯・インプラント(失った歯の代わりに、あごの骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に被せ物をする治療)などの補綴処置(ほてつしょち:失った歯を人工物で補う治療の総称)を検討します。【タイプ別】費用の目安
費用は保険診療(3割負担)か自費診療かで大きく変わります。下記は東京都内の一般的な相場をもとにした目安で、医院により幅があります。タイプA:知覚過敏・初期虫歯
- 知覚過敏処置:保険500〜1,500円/回
- コンポジット修復(保険):1,500〜3,500円/1歯
- MIコンポジット修復(自費):15,000〜40,000円/1歯
- セラミックインレー(自費):40,000〜80,000円/1歯

- 根管治療(保険):3,000〜15,000円(前歯〜大臼歯、全行程合計)
- 精密根管治療(自費・マイクロスコープ・ラバーダム使用):50,000〜150,000円
- 被せ物(保険・銀歯/CAD/CAM冠):5,000〜15,000円
- 被せ物(自費・セラミック/ジルコニア):80,000〜200,000円
- MTA直接覆髄(自費):20,000〜50,000円
タイプC:ひび・咬合調整
- 咬合調整:保険1,000〜2,000円/回
- ナイトガード(保険):3,000〜5,000円
- ひびの接着保存処置(自費):30,000〜80,000円
- 抜歯(保険):1,500〜6,000円
タイプD:応急処置
- 初診・応急処置(保険):2,000〜5,000円
- 投薬(鎮痛剤・抗菌薬):500〜1,500円
タイプE:切開排膿・歯周治療
- 切開排膿(保険):1,500〜3,000円
- スケーリング・ルートプレーニング(保険):3,000〜8,000円(全顎・複数回)
- 歯周外科治療(保険):5,000〜15,000円/部位
- 智歯抜歯(保険):3,000〜10,000円
今すぐできる応急対処
歯科を受診するまでの間にできること、避けたほうがよいことを整理します。やってよいこと
- 市販の鎮痛剤を用法・用量どおりに服用する(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)
- 頬の上から冷たいタオルや保冷剤で外から軽く冷やす(凍傷を防ぐためタオル越しに10分程度)
- 頭を少し高くして横になる(横になると痛みが増す場合)
- 痛む側で噛まない、刺激物(熱い・冷たい・甘い)を避ける
- 口の中を清潔に保つ(やさしくブラッシング、ぬるま湯でゆすぐ)
- 水分補給をしっかりする
避けたほうがよいこと
- 痛む歯を温める(湯船に長く浸かる、温シップ) ― 血流が増えて痛みが悪化することがあります
- 飲酒・激しい運動 ― 血流が増え、夜の痛みを強める要因になります
- 痛みのある部位を指や爪楊枝でいじる ― 感染を広げる可能性があります
- 痛み止めを規定量を超えて飲む ― 肝機能・腎機能・胃への負担が増します
- 市販薬をすき間に詰める、自己判断で抗菌薬を飲む
- 「数日様子をみる」と受診を延ばす ― 神経が死んで痛みが消えただけで、感染は進行しているケースがあります
放置するとどうなるか
歯の痛みを放置すると、痛みが消える時期があっても、内部では炎症が静かに進行していることが少なくありません。一般的には、次のような経過をたどる可能性があります。 第一段階として、可逆性歯髄炎が不可逆性歯髄炎に進み、自発痛が出てきます。第二段階で歯髄が壊死し、痛みが一時的に消えます(「治った」と誤解しやすい時期です)。第三段階で根の先に膿の袋ができ、根尖性歯周炎となります。腫れや咬合時痛が出始めます。第四段階で感染が顎骨や周囲の軟組織に広がり、蜂窩織炎や骨髄炎に進展することがあります。重症例では入院・全身麻酔下での処置が必要になります。 さらに、慢性の歯性感染は全身の健康にも影響することが示唆されています。日本歯科医師会や厚生労働省e-ヘルスネットの資料では、歯周病が糖尿病の血糖コントロールを悪化させたり、心血管疾患・誤嚥性肺炎・早産低体重児出産のリスクと関連したりすることが報告されています。「歯の痛みくらい」と軽視せず、症状があるうちに原因を確認することが、歯を残すためにも全身の健康を守るためにも重要です。よくある質問
Q1. 市販の痛み止めは効きますか
一過性の知覚過敏や軽度の歯髄炎には、市販のアセトアミノフェンやイブプロフェンが有効な場合があります。ただし、不可逆性歯髄炎まで進むと、内部の圧が高まり、鎮痛剤だけでは十分に痛みを抑えられないことが多くなります。規定量を超えての服用や、3日以上の連用は避け、早めに歯科を受診してください。
Q2. 夜中や休日に強く痛むときはどこに行けばよいですか
お住まいの自治体の「歯科休日診療所」「夜間救急歯科」を検索してください。腫れや発熱、開口障害を伴う場合は、口腔外科のある総合病院や救急外来も選択肢になります。応急処置で痛みを抑えてから、後日かかりつけ歯科で根本治療を受ける流れが一般的です。
Q3. 痛みが消えた=治ったということですか
残念ながら、そうとは限りません。痛みが急に消えた場合、神経が死んで痛みを感じなくなっただけで、内部では感染が静かに進行しているケースがあります。痛みが引いても、自己判断で受診をやめず、必ず歯科で原因を確認してください。
Q4. 子どもが「歯が痛い」と言うときはどうすればよいですか
乳歯の虫歯は進行が早く、永久歯の歯並びや健康にも影響します。冷却・痛み止め(小児用アセトアミノフェン)で一時的に和らげつつ、できるだけ早く小児歯科を受診してください。夜泣きするほどの痛みは、神経まで炎症が及んでいる可能性が高い状態です。
Q5. 妊娠中の歯痛はどうしたらよいですか
妊娠中でも歯科治療は可能で、安定期(妊娠中期)であれば多くの処置が安全に行えます。痛みや感染を放置するほうが、母体・胎児ともにリスクが大きいと考えられています。レントゲンも防護下で局所被ばくは極めて少なく、局所麻酔も適応されます。必ず妊娠中であることを伝え、産婦人科と連携できる歯科を選んでください。
Q6. 神経をできるだけ抜きたくないのですが、選択肢はありますか
歯髄炎の進行段階や年齢、露髄の範囲によっては、MTAセメントを用いた直接覆髄や部分断髄で神経を温存できる可能性があります。一般的には、若年者で露髄範囲が小さく、自発痛が軽度なケースで成功率が高いと報告されています。診査診断が必要ですので、神経温存に積極的な歯科医院に相談してみてください。
Q7. インプラントを検討中ですが、痛みの原因の歯もインプラントになりますか
痛みの原因と歯の保存可能性は、診査をしないと判断できません。歯のひびが深くて抜歯になるケースもあれば、根管治療と被せ物で長期保存できるケースもあります。「インプラントありき」ではなく、まずは保存治療の可否を含めて検討することが一般的です。
まとめ
歯の痛みは、感じ方によって5つのタイプに大別でき、それぞれで起きていることも治療法も費用も異なります。冷たいものでキーンとしみる一過性の痛み(タイプA)は、知覚過敏や初期虫歯のサインで、原因を取り除けば改善が期待できます。何もしていないのにズキズキ痛む自発痛(タイプB)は神経の炎症が進んだサインで、根管治療が必要になることが一般的です。噛むと痛む(タイプC)、夜に強く痛む(タイプD)、歯ぐきまで腫れる(タイプE)は、いずれも放置すると進行・拡大しやすいタイプで、早めの受診が必要です。 最も大切なのは、痛みが一時的に消えても「治った」と判断しないこと、そして緊急サイン(顔の腫れ、開口障害、発熱、外傷)に該当するときはためらわず受診することです。本記事はあくまで判断の目安であり、最終的な診断と治療方針は歯科医院での診査診断によって決定されます。気になる症状があれば、早めにかかりつけ歯科にご相談ください。 個別のケースについては、歯の痛みに痛み止めが効かない原因と受診の目安、何もしていないのに歯が痛い原因と注意点、歯が痛いときにやってはいけない6つのNG行動、休日・夜間に歯が痛い時の応急処置と救急受診の判断で詳しく解説しています。参考・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯と口腔の健康」
- 日本歯科保存学会「う蝕治療ガイドライン」「歯内療法診療ガイドライン」
- 日本歯内療法学会「歯内治療ガイドライン」
- 日本口腔外科学会「口腔顎顔面感染症の診療指針」
- 日本歯周病学会「歯周治療のガイドライン」
- American Association of Endodontists (AAE)「Endodontic Diagnosis」「Cracked Teeth」
- Journal of the American Dental Association (JADA) 各種臨床研究
- MSDマニュアル プロフェッショナル版「歯痛と歯感染症」
- FDI World Dental Federation 臨床研究レビュー
- 日本歯科医師会「歯科口腔保健と全身の健康」

