対象エリア:名古屋(中区・栄・名古屋駅)をはじめ、愛知・東海地方で歯のお悩みを抱える方へ。
外国人や留学生が名古屋で歯科を受診するとき、費用がいくらかかるかは「日本の公的医療保険に入っているかどうか」でほぼ決まります。名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)は留学生や技能実習生、外資系企業に勤める人が多く、「保険証がないので全額払うのか」「母国の保険は使えるのか」「言葉が通じるか不安」といった相談を受けることがあります。日本では、3か月を超えて滞在する外国人は原則として国民健康保険か勤務先の健康保険に加入する義務があり、加入していれば日本人と同じ3割負担で歯科治療を受けられます。一方、観光などの短期滞在の人は保険に入れないため、治療費は全額自己負担になり、旅行保険の扱いを確認する必要があります。このページでは、2026年9月時点の名古屋市の公式情報をもとに、外国人・留学生が名古屋市の国民健康保険に加入する条件と手続き、歯科の窓口負担、保険料が払えないときの軽減、多言語で相談できる窓口、保険が使えない人の費用の考え方を整理します。制度は改定されるため、手続きの前に最新の案内を確認してください。
名古屋市で歯科の治療費が高いと感じたときに使える制度の全体像は名古屋で歯科治療費が高いと感じたら|高額療養費・医療費控除・助成制度の使い分け【名古屋市】にまとめています。このページは、その中でも「外国人・留学生の保険と費用」に絞った解説です。
先に結論:保険に入っていれば日本人と同じ3割負担
外国人・留学生の歯科受診について、最初に押さえたい要点は次のとおりです。- 名古屋市に住民登録があり、在留期間が3か月を超える外国人は、勤務先の健康保険に入っていなければ名古屋市の国民健康保険に加入する義務があります。留学生も対象です
- 加入していれば歯科の窓口負担は日本人と同じで、69歳以下は3割です。虫歯・歯周病・抜歯・保険の入れ歯などは全国共通の点数で費用が決まります
- 加入の届出は転入から14日以内に区役所保険年金課または支所区民福祉課で行い、在留カードが必要です
- 留学生など所得の少ない人は保険料の軽減(7割・5割・2割)が自動または申請で適用されることがあります
- 短期滞在(観光・90日以内)の人は国保に入れず、治療費は全額自己負担です。旅行保険の歯科の扱いは契約により異なります
- 言葉の不安には、名古屋国際センターの多言語相談や、愛知県の医療通訳の仕組みが利用できます
名古屋市の国民健康保険に加入できる外国人の条件
名古屋市の案内によると、次の条件を満たし、勤務先の健康保険など他の公的医療保険に入っていない外国人は、国民健康保険に加入しなければなりません。- 名古屋市に住民登録をしていて、在留資格の期間が3か月を超えること
- 在留期間が3か月以下でも、在留資格が「興行」「技能実習」「家族滞在」「公用」「特定活動」で、書類により3か月を超えて滞在することが確認できる場合
加入手続き:区役所で必要なものと期限
手続きはお住まいの区の区役所保険年金課または支所区民福祉課で行います。名古屋市に転入した日(住民登録をした日)から14日以内に届け出るのが原則で、遅れても資格は転入日にさかのぼるため、保険料もさかのぼって請求されます。| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口 | お住まいの区の区役所保険年金課、または支所区民福祉課 |
| 期限 | 住民登録(転入)から14日以内。勤務先の保険をやめた場合は退職日の翌日から14日以内 |
| 必要なもの | 在留カードまたは特別永住者証明書、パスポート、マイナンバーが分かるもの。勤務先の保険をやめた人は資格喪失証明書。世帯に国保加入者がいる場合はその人の資格確認書など |
| 受け取るもの | 資格確認書(マイナ保険証を持たない人)。従来の保険証は2024年12月に新規発行が終了 |
| 受け取りまでの期間 | 窓口交付または郵送。届く前に受診する場合はいったん全額を支払い、あとから差額の払い戻しを申請できる |

歯科の窓口負担:保険が使える治療と使えない治療
国保に加入していれば、歯科の窓口負担は日本人とまったく同じです。69歳以下は3割、70〜74歳は所得により2割または3割です。保険が使える治療は国が定めた診療報酬点数で費用が決まり、どの歯科医院で受けても同じ金額になります。母国では歯科が保険の対象外という国も多いため、「日本の保険で歯の治療ができる」こと自体を知らない留学生も少なくありません。| 治療の例 | 保険の扱い | 3割負担の目安(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| 初診・レントゲン・検査 | 保険適用 | 初回は2,000〜4,000円程度 |
| 虫歯の詰め物(保険のレジン・金属) | 保険適用 | 1本1,500〜4,000円程度 |
| 根の治療(根管治療) | 保険適用 | 1本の治療全体で3,000〜8,000円程度(回数による) |
| 歯周病の検査と歯石取り | 保険適用 | 1回1,000〜3,000円程度 |
| 親知らずの抜歯(外来) | 保険適用 | 1本2,000〜6,000円程度。難しい抜歯は高くなる |
| 保険の入れ歯・ブリッジ | 保険適用 | 部分入れ歯で5,000〜15,000円程度 |
| セラミックの被せ物・インプラント・矯正 | 自費(全額) | 保険は使えない。国籍にかかわらず同じ |
留学生の保険料と軽減の仕組み
国保の保険料は前年の所得をもとに世帯単位で計算され、区役所から納付書が届きます。来日したばかりの留学生は前年の日本での所得がないため、所得の申告をすることで低所得世帯向けの軽減(均等割の7割・5割・2割軽減)が適用されることがあります。所得の申告をしていないと軽減が判定できず、本来より高い保険料が請求されることがあるため、区役所で「所得の申告が必要か」を確認しておくと安心です。 大学によっては、留学生向けに国保の保険料の一部を補助する制度や、学内の保健センターで歯科の相談ができる仕組みがあります。在籍する大学の留学生担当窓口に、保険料補助と医療機関の紹介について聞いておくと、受診の入口が見つかりやすくなります。保険料の納付が難しい事情がある場合は、区役所保険年金課で分割納付や減免の相談ができます。保険が使えない人の費用の考え方
短期滞在の人や在留資格の関係で国保に入れない人は、歯科の治療費が全額自己負担になります。多くの歯科医院では、保険の点数を10割で計算した額を請求しますが、医院によって独自の自費料金を設定していることもあるため、受診前に「保険が使えない場合の料金」を電話やメールで確認しておくことを勧めます。母国で加入している海外旅行保険や民間の医療保険に歯科の補償が含まれているかどうかは契約によって大きく異なり、「急な痛みの応急処置のみ」「1回あたりの上限額あり」といった条件が付くのが一般的です。保険会社の連絡先と、支払いの証明に必要な書類(領収書・診療内容の説明書)を先に確認しておくと、あとの請求がスムーズです。 観光で滞在中に歯が痛くなった場合は、痛みを止める応急処置を受け、本格的な治療は帰国後に母国で行うという選択が現実的なことも多いです。休日や夜間に痛みが出たときの相談先は名古屋で休日に歯が痛いとき|北・南歯科保健医療センターの使い方と受診の判断で解説しています。言葉の不安:名古屋で使える多言語の相談窓口
歯科の受診で最も多い不安は「症状を正確に伝えられるか」「治療の説明が理解できるか」です。名古屋市と愛知県には、次のような支援があります。- 名古屋国際センター(NIC):外国人向けの生活相談を多言語で受け付けており、医療機関のかかり方や保険の手続きについても案内があります。名古屋駅から徒歩圏の国際センタービル内にあります
- あいち医療通訳システム:愛知県と県内の市町村・大学が運営する医療通訳の仕組みで、登録医療機関に通訳者の派遣や電話通訳を提供しています。利用できるかどうかは医療機関が登録しているかによるため、受診前に医院へ確認します
- 多言語対応の歯科医院:名古屋駅・栄周辺には英語や中国語などで対応できる歯科医院があり、医院のウェブサイトや名古屋国際センターの情報で探せます
- 翻訳アプリの活用:多くの歯科医院では、スマートフォンの翻訳アプリを使った意思疎通を受け入れています。症状(いつから・どこが・どんなときに痛むか)を事前に文章にしておくと伝わりやすくなります
受診の流れ:予約から会計まで
- 予約:日本の歯科医院は予約制が一般的です。電話が不安な場合は、ウェブ予約のある医院を選ぶと負担が少なくなります
- 受付:資格確認書またはマイナ保険証を提示し、問診票を記入します。多言語の問診票を用意している医院もあります
- 診察:症状の聞き取り、レントゲン、検査。治療の選択肢と費用の説明を受け、同意してから治療に進みます
- 会計:保険診療は3割を窓口で支払います。クレジットカードが使えない医院もあるため、現金を用意しておくと安心です
- 領収書:保険会社への請求や、年間の医療費が一定額を超えたときの医療費控除に必要なため保管します

よくある質問
留学生は名古屋市の国民健康保険に入る必要がありますか
あります。名古屋市に住民登録をしていて在留期間が3か月を超える外国人は、勤務先の健康保険に入っていなければ国民健康保険に加入する義務があり、「留学」の在留資格で来日した留学生も対象です。転入から14日以内に区役所保険年金課または支所区民福祉課で届け出ます。加入すれば歯科の治療も日本人と同じ3割負担で受けられます。外国人が名古屋で歯科を受診すると費用は日本人と違いますか
国民健康保険や勤務先の健康保険に加入していれば、窓口負担は日本人とまったく同じで、69歳以下は3割です。保険の治療費は全国共通の点数で決まるため、国籍による差はありません。保険に入っていない短期滞在の人は全額自己負担になり、多くの医院では保険点数の10割相当額を請求しますが、独自の料金を設ける医院もあるため受診前に確認します。観光で名古屋に来ていて歯が痛くなった場合はどうすればよいですか
短期滞在の人は国民健康保険に入れないため、治療費は全額自己負担です。まず痛みを止める応急処置を受け、本格的な治療は帰国後に行うのが現実的なことが多いです。海外旅行保険に歯科の補償が含まれるかは契約により異なり、応急処置のみや上限額ありの条件が一般的なので、保険会社の連絡先と請求に必要な書類を先に確認し、領収書と診療内容の説明書を受け取っておきます。留学生の国民健康保険の保険料はどのくらいで、安くなる制度はありますか
保険料は前年の所得をもとに世帯単位で計算され、来日したばかりで日本での所得がない留学生は、所得の申告をすることで均等割の7割・5割・2割の軽減が適用されることがあります。申告をしていないと軽減が判定されず高い額が請求されることがあるため、区役所で確認します。大学によっては保険料の一部を補助する制度があり、留学生担当窓口で聞いておくと安心です。日本語が話せなくても名古屋の歯科医院で治療を受けられますか
受けられます。名古屋駅や栄周辺には英語や中国語などに対応する歯科医院があり、多くの医院はスマートフォンの翻訳アプリを使った意思疎通を受け入れています。愛知県の「あいち医療通訳システム」に登録している医療機関では通訳の派遣や電話通訳が利用でき、名古屋国際センターでは多言語で医療機関のかかり方を相談できます。症状を事前に文章にしておくと伝わりやすくなります。外国人でもセラミックやインプラントは保険で受けられますか
受けられません。セラミックの被せ物、インプラント、歯並びの矯正は国籍にかかわらず自費診療で、全額自己負担です。保険が使えるのは虫歯の治療、根の治療、歯周病の治療、抜歯、保険の入れ歯やブリッジなど機能の回復を目的とした治療です。同じ歯の一連の治療で保険と自費を組み合わせることはできないため、費用を抑えたい場合は保険の範囲で一貫して受ける選択になります。資格確認書が届く前に歯科を受診したらどうなりますか
いったん全額(10割)を窓口で支払い、資格確認書が届いたあとに区役所で療養費の払い戻しを申請すると、保険適用分(7割)が戻ります。医院によっては、資格確認書を後日持参すれば差額を返金してくれる場合もあるため、受診時に相談します。転入から14日以内の届出を済ませておけば資格は転入日にさかのぼるため、届出が遅れないことが大切です。名古屋で外国人が歯科や保険について相談できる窓口はどこですか
名古屋(中区・栄・名古屋駅エリア)では、名古屋駅から徒歩圏の名古屋国際センターが多言語で生活相談を受け付けており、医療機関のかかり方や保険の手続きを案内しています。国民健康保険の加入や保険料の相談はお住まいの区の区役所保険年金課、医療通訳は愛知県のあいち医療通訳システムの登録医療機関で利用できます。在籍する大学や勤務先の担当窓口も入口になります。まとめ
外国人・留学生が名古屋で歯科を受診するときの費用は、公的医療保険に加入しているかどうかで決まります。名古屋市に住民登録があり在留期間が3か月を超える人は、勤務先の保険がなければ名古屋市の国民健康保険に加入する義務があり、留学生も対象です。加入していれば歯科の窓口負担は日本人と同じ3割で、虫歯・歯周病・抜歯・保険の入れ歯は全国共通の費用で受けられます。所得の少ない留学生は保険料の軽減が受けられることがあり、所得の申告と区役所での確認が大切です。短期滞在の人は全額自己負担になるため、旅行保険の歯科の扱いと医院の料金を先に確認します。言葉の不安には名古屋国際センターやあいち医療通訳システム、翻訳アプリが助けになります。名古屋市で歯科の費用に使える制度の全体像は名古屋で歯科治療費が高いと感じたら|高額療養費・医療費控除・助成制度の使い分け【名古屋市】で確認できます。参考・出典(2026年9月時点)
- 名古屋市公式ウェブサイト「国民健康保険の加入・脱退」 https://www.city.nagoya.jp/kurashi/hoken/1011736/1011750/1011751.html
- 名古屋おしえてダイヤル「外国人が国民健康保険に加入するには」 https://faq.city.nagoya.jp/faq/detail.aspx?id=2172
- 名古屋市「City of Nagoya National Health Insurance Program Guide(英語版)」 https://www.city.nagoya.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/017/879/eng2025.pdf
- 名古屋市公式ウェブサイト「従来の保険証の新規発行・再発行の終了(国民健康保険)」 https://www.city.nagoya.jp/kurashi/hoken/1011736/1011737/1011743.html
- 公益財団法人 名古屋国際センター(NIC)外国人向け相談 https://www.nic-nagoya.or.jp/
- あいち医療通訳システム(愛知県) https://www.aichi-iryou-tsuyaku-system.com/
- 厚生労働省「外国人の方の国民健康保険への加入について」 https://www.mhlw.go.jp/